サッカー=サンパウロ州選手権1次リーグ終了=名門4チームは順当に8強入りを決める

日本でも人気の大ベテラン、エメルソン(39)は半年の期間限定でコリンチャンスに復帰した。(©Daniel Augusto Jr./Ag. Corinthians)

日本でも人気の大ベテラン、エメルソン(39)は半年の期間限定でコリンチャンスに復帰した。(©Daniel Augusto Jr./Ag. Corinthians)

 1月17日に開幕したサンパウロ州選手権の1次リーグ12節が11日に終了し、豪華補強で注目を集めるパルメイラスや、昨年優勝のコリンチャンス、名門サントスFC、サンパウロFCなどが順当に8強入りを果たした。
 通常は1月最終週、もしくは2月最初の週に開幕する同大会だが、今年はワールドカップによる中断期間があるため、2週間以上も早めの開幕となった。
 サンパウロ州選手権一次リーグは16チームが参加し、4チームずつ四つのグループに分かれ、別のグループに入った12チームと1回ずつ戦う。全12節の試合結果は勝ち点に換算され、同じグループ毎に順位がつく。準々決勝には各グループの上位2チームが進出する。
 昨年は豪華補強を敢行し、州選手権、ブラジル全国選手権、リベルタ杯からクラブW杯の制覇まで狙ったのに無冠に終わったパルメイラスは、今年も更なる補強で注目された。
 同じサンパウロ州のライバル、サントスFCや、リオの名門フルミネンセから主力選手を引き抜いたパルメイラスは、彼らの他にも、昨年期待されて加入するも、本領発揮できなかったFWボルハが好調で、8勝2分2敗の勝ち点26と、グループCを1位で通過した。
 昨年は、サンパウロ州選手権だけでなく、その後のブラジル全国選手権も制したコリンチャンスは、エースのFWジョーの名古屋グランパスへの移籍後、後釜のFW獲得に失敗した。だが、ライバルのパルメイラスを相手に迎えた試合で、監督カリーリが敢えてFWを配置しないという大胆な布陣を採用し勝利を収めると、FWなしの布陣がその後のコリンチャンスの代名詞となった。結局、コリンチャンスも、7勝2分3敗の勝ち点23で、グループAを首位で通過した。
 グループリーグで本来の力を発揮できず苦しんだのは、サントスFCとサンパウロFCだ。サントスFCは5勝3分4敗で勝ち点18、サンパウロFCは5勝2分5敗で勝ち点17と振るわなかったが、同じグループの他チームの成績が低く、共にグループ1位で8強入りした。
 サンパウロFCは凡庸な成績に加え、特にサポーターたちが重視する、コリンチャンス、パルメイラス、サントスFCとの対戦、クラシコに全敗。ドリヴァル・ジュニオール監督は、最終節を待たずに解任されてしまった。
 選手たちは連戦の疲れを癒す間もなく、17日からホームアンドアウェイ方式の準々決勝に突入。ここでも名門4チームは直接対戦せず、つぶしあうのは準決勝に入ってからとなる。    (規)