東西南北

 14日夜以降、「マリエーレ・ショック」に襲われている最中のブラジル。国内ニュースはこの件でほぼ独占状態だが、それにしても、国民がこれほどに一致団結して抗議活動を行うのはジウマ大統領の罷免前以来ではないだろうか。不人気なテメル政権やルーラ元大統領の裁判結果に対しても、国民の反応は思ったほど盛り上がらなかったが、この予期せぬ殺人事件でここまで国民が団結するとは。これは「社会的弱者に対して冷たく暴力的な世が到来する恐れ」に対する国民の不安が溢れた結果か。今後の展開次第では統一選などにも影響が出る可能性があり、これからも見逃せない。
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 15日、米国フロリダ州のマイアミで、建設中の歩道橋が崩れて自動車道に落下。4人死亡、10人重軽傷との報道は、16日になって6人死亡に改められたが、こういう報道を聞く度、「サンパウロ市は大丈夫か?」と不安になる。サンパウロ市では老朽化した歩道橋に落ちる不安を感じさせるものが少なくなく、建設中のモノレール線で梁が落ちる事故もあった。ブラジリアでの高架橋落下事件も記憶に新しい。事故を未然に防ぐ意味でも、行政当局には十分な対策を練ってほしいところだが。
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 サッカーのセレソンの左サイドバックの選手として知られるアトレチコ・マドリッドのフィリペ・ルイスが15日、試合中に左足を骨折。全治2カ月の重傷となった。これで召集されていた3月の親善試合には出られず、代わりにアレックス・サンドロ(ユベントス)が召集された。サンドロと左サイドバックの控えの座を争っていた彼だけに、痛い負傷だ。