ボリビアでM6・8の地震=連邦直轄区やサンパウロ州でも体感

揺れを感じ、建物から退去した人々(ブラジリア、José Cruz/Agencia Brasil)

揺れを感じ、建物から退去した人々(ブラジリア、José Cruz/Agencia Brasil)

 2日午前10時40分頃、ボリビア南部で地震が発生し、ブラジル各地でも建物に中にいた人達が退去するといった事態が起きたと2日付ブラジル国内紙サイトが報じた。
 ブラジリア大学地震観測所によると、地震の強さはマグニチュード6・8、震源地はボリビア南部でパラグアイにも近いチュキサカ県カランダイチ市から13キロ、震源の深さは557キロ。658キロに達していた可能性もあるようだ。
 この地震は、連邦直轄区やサンパウロ州、ミナス州、パラナ州、サンタカタリーナ州、南大河州でも体感された。
 最も揺れを感じたのは連邦直轄区で、ブラジリアでは、午後2時の時点で、大きな揺れを1回と小さな揺れを3回観測している。大きな揺れは5秒程度続き、12時半までに教育省、法務省、通商産業サービス省、第一地域裁、インフラエロといった連邦施設や連邦直轄区会計検査局など、14の建物で、退去指示が出た。退去者の中には吐き気や頭痛を訴えた人もいたが、ケガ人や建物の被害は報告されていないようだ。
 サンパウロ市では、パウリスタ大通りにあるペトロブラス社のビルや、リアシュエロ街の検察局のビルなどで全員退去の指示が出た。同市北部とパウリスタ地区では住民の要請で消防も出動したとされている。サンパウロ州では内陸部のマリリアでも市役所のビルで退去命令が出た他、サントス市などの海岸部でも地震が体感された。
 ミナス州ではベロ・オリゾンテ市、ウベルランジア市、アラシャー市などで、建物から退去するよう指示が出た。ウベルランジア市のアウガル社の社屋では3回の揺れを感じたという人もいた。
 パラナ州でも、北西部のウムアラマ市や北部のマリンガー市、西部のカスカヴェル市などでの揺れが強く、建物が空っぽにされた。北西部のシアノルテ市や北部のロンドリーナ市でも揺れが感じられたという。
 南大河州のパッソ・フンド市では、地震に驚いた住民からの通報が10件程度、防災局に寄せられ、内部に居た人達への退去指示が出た建物も出た。サンタカタリーナ州でも、イタジャイー市防災局への通報が15件を超えるなど、地震体感者が相当数いたようだ。
 なお、ボリビアでの被害状況などに関する具体的な報道は、2日午後5時点で出ていない。