サンパウロ大都市圏=バイク4人組が青年4人を銃殺=口論後に跪かせて後頭部撃つ

 サンパウロ大都市圏のサンベルナルド・ド・カンポ市で16日夜、食料や雑貨を売る店の前で、誕生日を迎えた青年とその仲間計4人(22歳から25歳)が、バイクで乗りつけた4人組に射殺される事件が起きた。
 事件が起きたのは、サントアンドレ市との市境に近い、エジソン・デ・ケイロス街の食品・雑貨店の前だ。午後11時頃に、この店の店員でこの日に22歳の誕生日を迎えた青年が店を閉めるのを待って、店の前で飲み交わそうとしていた青年達の前にバイク2台に分乗した4人組が現れた。
 相乗りの2人がバイクから降り、口論になったが、青年4人は銃を手にした相手に壁に向かって跪くよう命じられた後、後ろから頭部を撃たれて全員、即死した。
 警察によると、4人は誰も携帯電話を持っておらず、身分証明書を所持していたのも店で働いていた青年だけだったが、警察は強盗殺人の可能性は否定している。殺された4人は、17日午後の葬儀後に埋葬された。
 警察は、現場となった店の近くは麻薬売買の場所でもある事から、麻薬売買に絡んだ犯罪の可能性と、軍警による報復行為の可能性という二つの線で捜査を行っている。
 二つ目の可能性は、3月6日に、サンベルナルド市内のアンシエッタ道で起きた強盗未遂事件で軍警が1人死亡しているために浮上してきた。
 軍警はカワサキのバイクで走行中、胸に凶弾を受けて死亡しており、仲間を殺された事を根に持つ軍警が、強盗未遂に関わったと思われる人物を特定し、報復した可能性がなくはない。
 殺された4人の遺族達は、「彼らには敵はいなかった。誰がこんな事をしたのか、見当もつかない」、「二つの仕事を掛け持ち、子供2人を養おうと必死だった。誕生日に殺されるなんて信じられない」、「あの子はコリンチャンスの熱狂的なファンで、試合がある日は会場の前で飲み物を売っていただけよ。そのせいで死ななきゃいけないの?」、「まだ現実の出来事だと思えない」と口々に語っていた。(17日付G1サイトより)