《リオ市近郊》ドゥケ・デ・カシーアス市=徹夜のファンクパーティーで、集団殺人事件が発生=武装集団と薬物密売組織の間の縄張り争いが原因か?

ドゥケ・デ・カシーアス市ヴィラ・オペラリア地区の様子(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

ドゥケ・デ・カシーアス市ヴィラ・オペラリア地区の様子(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

 リオ市北部、ドゥケ・デ・カシーアス市のヴィラ・オペラリア地区で4月28日午前6時に集団殺人事件が発生し、5人が死亡した。
 亡くなったのはドウグラス・カルネイロさん(35)、カルラ・ゴメス・マリアさん(37)、フェリックス・フォンセカ・ダ・シウヴァさん(46)、マルロン・デ・ソウザさん(19)、ロザンジェラ・デ・ソウザ・リベイロさん(49)の5人だ。
 ヴィラ・オペラリア地区のゴヴェルナドール・パウロ・トーレス広場では、〃バイレ・ファンキ〃と呼ばれる、徹夜のダンス・パーティーが開かれていた。目撃証言によると、覆面集団がそのパーティーに押し入り、DJ設備を載せたトレーラーに載っていた犠牲者たちに向けて一斉に発砲した。
 犯人は未だ捕まっておらず、犯行の動機もわかっていない。
 リオ市と周辺地区では、ミリシアと呼ばれる武装集団によるスラム街の実効支配が問題となっており、警察も迂闊に手を出せない状態にある。この集団殺人にもミリシアの関与が疑われている。
 捜査は、ドゥケ・デ・カシーアス市や近隣の市も含まれるバイシャーダ・フルミネンセ地域の市警殺人課(DHBF)が担当している。DHBFは、被害者がミリシアとトラブルになり、処刑された疑いも含め、捜査を行っている。
 捜査責任者のアンドレ・チモーニ警部は、「捜査はすでに始まっているが、内容や進展具合は非公開とする。ただ、殺害状況はミリシアが行う手口に酷似しているし、現場周辺地区では、ミリシアと別の薬物密売組織が縄張り争いをしていたとの情報もある。公表できるのはここまで」とした。