春の叙勲=全伯から13人が受章=早川さん「最高に幸せ」=新宅氏、斉藤氏ら多分野から

 日本政府が先月29日付けで発表した『平成30年春の叙勲』受章者として、ブラジルから邦人3人、外国人10人の計13人が発表された。今回の受章者のなかで最年長となった早川正雄さんは「恥ずかしながら、私は立派な人間ではないし、お金も地位も何もない。唯一自分にあったのは立派な先輩方だった。その教えに触れ、背中を追ってきた。今日があるのはバウルー日系社会のお陰。最高に幸せです」と喜びを噛み締めた。受章者と功績は以下の通り(敬称略)。

【邦人叙勲】

早川さん

早川さん

◎早川正雄(93)=旭日双光章=元バウルー日伯文化協会会長。日語授業を寺子屋式から学年別授業に切り替え、教育効果向上に貢献。同会創立五十年史作成や体育館建設、日本文化、スポーツの普及にも貢献し、現在、ノロエステ日伯文化協会顧問を務める。

藤巻さん

藤巻さん

◎藤巻修允(86)=旭日単光章=元ノーバフリブルゴ日伯文化体育協会会長として会設立から、日語教育、日本文化伝承に尽力。また、ニブラ農業機械販売会社を創業し、現地農業の発展に貢献した。

サイトウさん

サイトウさん

◎斉藤美代子(86)=旭日単光章=パラナ連邦大学現代外国語学部日本語課外授業日本語教師、南パラナ日本語教育センター会長を務め、日語及び日本文化普及に貢献した。

 

 

 

【外国人叙勲】

ダ・シウバさん

ダ・シウバさん

◎ルイス・アワズ・ペレイラ・ダ・シルバ(61)=旭日中綬章=元ブラジル中央銀行副総裁を務め、日伯両国間の経済関係の強化への寄与。現在は国際決済銀行副総支配人を務める。

 

ミウラさん

ミウラさん

◎タケシ・ミウラ(75歳)=旭日双光章=「ミウラ道場」を創設以降、50年以上にわたり、1万人を超える門下生に柔道指導、日本精神の普及に貢献。現在、ブラジリア柔道連盟昇段委員会名誉会長を務める。

 

 

 

ハヤカワさん

ハヤカワさん

◎ジュンイチ・ハヤカワ(81)=旭日単光章=元アレッシャンドレグスモン農村文化協会会長を務め、日系社会及び伯社会の融和と親睦を図った。また、ブラジリア日伯学生寮運営協会評議員として円滑な運営に尽力した。

オオタケさん

オオタケさん

◎大竹マサシ・ルイ(80)=旭日小綬章=現代ブラジルを代表する建築家の一人。日伯友好の象徴となる施設の設計に携わり、両国関係の友好関係発展に貢献した。

 

 

新宅さん

新宅さん

◎新宅義美(しんたく・よしみ)(80)=旭日単光章=マリリア日系文化体育協会初代会長として、日本祭やスポーツを推進。また、養鶏農家の連携強化と技術向上に努め、同地の養鶏業発展に貢献した。

 

 

ナガサワさん

ナガサワさん

◎オズワルド・ユージ・ナガサワ(72)=旭日単光章=ブラジル戸田建設株式会社取締役を務め、進出企業に事業環境について情報提供等を行い、円滑な事業展開に貢献。現在、同社で相談役を務める。

 

ブルーメルさん

ブルーメルさん

◎ウィルソン・ネリオ・ブルーメル(69)=旭日中綬章=リオドセ社やウジミナス社の社長を務め、日伯経済交流の一翼を担った。また、ベロオリゾンテ日本国名誉総領事としてミナス日本祭りに積極的に尽力、日本文化の浸透に貢献した。

 

オオスギさん

オオスギさん

◎オオスギ・ジョウ・ヨシクニ(76)=旭日双光章=ヴァレンサ・リオダスフローレス日伯文化体育協会を創設、現会長。ヴォルタ・ヘドンダ総合大学医学部病理解剖学准教授。医師として地域患者の無料診察を行うなど、日系人の社会的地位向上に貢献した。

マツダさん

マツダさん

◎ノブテロ・マツダ(89)=旭日双光章=元クリチバ市議で、現在クリチバ日伯文化援護協会評議員を務め、日系人の地位向上並びに日伯間の友好親善に寄与した。

 

サトウさん

サトウさん

◎ゴロウ・カネヒラ・サトウ(75)=旭日単光章=エフィジェニオ・デ・サーレス移住地自治会会長として、13年間に亘り、日本人移住者所有地の本地権取得手続きを無償で行い、入植者の財産の法的安定性に寄与した。また、エフィジェニオ・デ・サーレス農業協同組合組合長として同地農業振興に貢献した。