サンタ・クルス病院79周年=増築計画を発表、3年以内を目処に

式典出席者ら(提供:望月二郎)

式典出席者ら(提供:望月二郎)

 サンタ・クルス病院(石川レナト理事長)は設立から79周年を迎え、記念式典を先月11日、同病院敷地内で行なった。
 同病院は1939年に設立され、日本人移民や駐在員の対応をしてきた。昨年からは、筑波大学、大阪大学、九州大学、国際協力機構(JICA)などと学術交換を目的とした提携を結ぶなど、日本との関係強化にも尽力している。
 式典には石川理事長、野口泰在聖総領事、ブルーツリーホテルズの青木智栄子社長、同病院の二宮正人副理事長らが出席、祝辞を述べた。
 挨拶に立った石川理事長は、来場者らに出席への感謝を述べ、同病院の歴史を紹介。「サンタ・クルス病院は設立から質の高い医療サービスを提供し続け、日系人や日本人の健康支援、日伯両国の関係強化のため尽力してきた」と述べた。
 さらに「我々の秩序の一つは『革新』である。日本の最新技術をサンタ・クルス病院に導入し、社会の健康状態を良くしていきたい」と展望を語った。
 また、毎年100万人程度の患者を対応している同病院の施設増築計画を発表。手術室は9室から16室、寝台は141床から300床、集中治療室の寝台は30床から90床、駐車場は500台分に増やすという。
 石川理事長は「3年以内に増築を終わらせたい。大きな改修になるが、病院の更なる躍進のため必要」と見通した。
 野口総領事は、2016年リオ五輪の際に、日語対応可能な医師を同地に派遣したことを挙げ、同病院の日本人・日系人への貢献を讃えた。そのほか、Anahp(私立病院協会)のコーディネーターやUSP経済学部教授らによる講演が行われた。