《ブラジル》脳脊髄膜炎のワクチンが不足=赤ちゃんが接種できない状況に

 全国で脳脊髄膜炎(脳膜炎、髄膜炎ともいう、ポ語はmeningite)の予防接種ワクチンが不足する異常事態が発生している。27日付現地紙が報じている。
 ワクチン不足が深刻化し始めたのは4月で、全国の公的医療機関で使用される、乳児用のC型ワクチンが58%しか支給されなかった。以降、5月は10%、6月は15%、7月も36%しか支給されていない。
 現時点で既に、少なくとも6州の保健局がワクチン不足を訴えているという。これらの州では、ワクチンがなくなり、希望者が接種できない保健所が出てきている。
 C型ワクチンは生後3カ月と5カ月の2回の接種が薦められており、1歳と10代での追加接種も求められている。
 保健省によると、予防接種ワクチンの不足は、供給先である医療研究センター、エゼキエル・ジアス財団(FUNED)の責任で、昨年の1~6月は590万回分送られて来たワクチンが、390万回分しか送られて来ていないという。
 同財団は、この3カ月間は研究室で異常事態が発生し、ワクチンが思うように作れなかったと釈明し、「8月までに事態を正常化させたい」と述べている。