マナウス=日語教育関係者とご接見=活発な指導、普及に感心

 【マナウス発=山縣陸人記者】眞子さまは7月26日、マナウスの日本語教育関係者14人とご接見され、活動について聞かれた。西部アマゾン日伯協会の日本語講座は、全伯最大級の生徒数を誇ることで有名。12歳から25歳の約700人が通っており、活発に日本語教育が行われている。
 他にも日系の小中学校・幼稚園があり、アマゾナス連邦大学に日本語・日本文学科が設置されている。16年にはブラジル初の州立日本語バイリンガル校も開校した。
 ご引見は関係者のみで行われたため、後日、西部アマゾン日伯協会のリエ・シシドさん(45、二世)に電話でやり取りを取材した。シシドさんは中学生を対象に初級の日本語を指導していて、眞子さまに生徒の人数や子供たちにアニメを使って指導していることなどを伝えた。
 眞子さまは感心した様子でお聞きになり、「ブラジルの子供たちはどんなアニメを観ているのですか」と質問されたという。緊張で言葉がうまく出なかったシシドさんに、「そんなに緊張しなくていいんですよ」と声をかけられたという。
 同市の子供は一般に、日本移民がジュート栽培で地域経済に貢献したことを学校で教わるため、日本へのイメージが良い。また、同地の工業地帯には日系進出企業が多く稼動しており、それらの企業への就職を目指す若者が日本語を学ぶ傾向がある。
 シシドさんは「眞子さまはとても優しい方でした。日本語教育者との接見を通して、ここでは日本人や日系人が尊敬されていることを感じていただけたと思います」と話した。
 眞子さまは移住110周年記念式典の翌日25日、アマゾナス劇場やアマゾン川の河イルカ、ネグロ河とソリモンエス河の合流地点などを視察された。続く26日は移住先没者慰霊碑に献花なさり、国立アマゾン研究所のご視察、日本語教育関係者とのご引見をなさり、その後、川下のベレンへ向かわれた。