《ブラジル》緊急手術で出産の女児死亡=流れ弾で死んだ母の葬儀の最中に

 【既報関連】エスピリトサント州州都のヴィトリア市で14日午後、自宅で流れ弾を浴びた、妊婦のパメラ・ソアレスさん(23)が病院に運ばれたが死亡したが、緊急手術で誕生したラウラちゃんも、15日の夕刻、母親の後を追って亡くなった。

 ラウラちゃん誕生に関わったジアンドリア・マルゴット・ベルトロ医師によると、胎児を救うか否かの判断は、パメラさんが病院に着いてから数分間で下す必要があったという。

 医師達は超音波検査で心拍を確認し、緊急手術に踏み切った。手術に立ち会った医師や看護士達は皆、ラウラちゃんが生き延びる事を願っていたが、同時に、妊娠7カ月での早産であり、母親が被弾した後は、血流などにも問題が生じていたため、生まれた時から大きなリスクを抱えている事を認識していた。

 早産の場合は最初の24時間で生死が分かれる事が多く、ラウラちゃんも、15日午後、命の灯が消えてしまった。

 ラウラちゃんの死は、母親のパメラさんの遺体をヴィトリア市内のマルイペ墓地に埋葬している最中に、遺族らに知らされたという。

 同州保安局のニウトン・ロドリゲス局長によると、パメラさんを襲った弾は、ケンカをしていた麻薬密売者2人の内の1人が放ったもので、警察は犯人の特定、逮捕を最優先する意向だという。(15日付G1サイトより)