パラナ110周年=西森「これ以上にない祭典だった」=120周年担う人材育てる

マリンガーで眞子さまをご案内した西森連邦議員

マリンガーで眞子さまをご案内した西森連邦議員

 眞子さまをお迎えして「パラナ州日本移民110周年記念式典」をマリンガーにて大盛況で終えたパラナ日系社会――西森ルイス祭典委員長(連邦議員)は14日に来社し、皇室及び日本政府をはじめ、祭典実現にあたって協力した進出企業などに改めて感謝の意を表した。

 これまで周年事業のパラナ州での記念式典は、ローランジャなどで行われており、マリンガー開催は今回が初。大きな費用のかかるエキスポを兼ねて開催するのは、パラナ日系社会にとって大きな挑戦だった。

 皇室がパラナ州を訪問される際、マリンガーにお立ち寄りになっていたが、これまで夜に滞在されるだけだった。「今回ばかりは、ゆっくりとマリンガーにご滞在して頂きたい」。その思いから同地での開催が決まり、パラナ日伯文化連合がそれを後押ししてきた。

 17年1月の定期総会で、サンパウロに先駆けていち早く祭典委員会を発足。今祭典のテーマを「次なる世代への継承」と位置づけた。西森祭典委員長は「そのために是非とも若い皇族の方に来て頂きたいということで、大使館、総領事館を通じ、眞子さまのご訪問をお願いしてきた。その念願が叶い、感謝している」と振り返った。

 祭典の資金獲得にあたっては、西森祭典委員長、折笠力己知副委員長らが進出企業や地元日系企業を精力的に訪問し、エキスポに出展する企業を募ってまわった。西森祭典委員長は「寄付を募らないという方針だったので、最後まで冷や汗をかいた。どこでも快く接待してもらい、感謝している」と語った。

 最終的にエキスポには40の団体・企業が出展。150万レ近くが集まった。祭典にはドラゴンボール、モニカといった若者を意識したイベントが目立ち、3日間でおよそ10万人以上が州内各地から訪れた。

 祭典には、地元の青年ら約150人からなる委員会が会場運営にあたり、ボランティアは約1千人。眞子さまが場内を視察された際には、州内各地からきた約60人の若い日系女性が着物姿で出迎えた。

 西森祭典委員長は「どこへ行っても、皆が口を揃えて『今回の祭典は最高だった』と声をかけてくれる。過去4回の周年事業のなかでも最高。これ以上のものはないというくらいのものだった」と総括した。

 「若者が新たな発想で運営し、期待以上に多くの若い来場客が参加してくれた。これは大きな収穫だ。120周年は彼らが主体となってやってくれるはず。パラナ州日系社会をさらに強化し、今後に繋がるものになった」と手応えを語った。