《サンパウロ州》カンピーナス大学の落書き犯拘束=集団殺人匂わす脅迫などを大書

落書き事件を奉ずる15日付G1サイトの記事

落書き事件を奉ずる15日付G1サイトの記事

 サンパウロ州内陸部カンピーナス市で17日、14日夜、州立カンピーナス大学の構内で、集団殺人を匂わす脅迫やナチス・ドイツのシンボルである鉤十字などの落書きを行った男性が、身柄を拘束され、市警第7署で事情聴取を受けた。

 落書きは14日夜、言語学研究所(IEL)などに侵入した人物による犯行で、15日早朝、赤いマジックで随所に、鉤十字や「集団殺人が起こる」「コロンバイン高校銃乱射事件」などといった言葉が書きなぐられていたのが見つかった。

 IELは発見当日、防犯カメラの映像から犯行の当事者らしき人物が特定出来た事などを報じていたが、男性の居所を突き止め、身柄を拘束したのは17日だった。

 落書きが行われたのはIELだけではなく、地球科学研究所(IG)のトイレや中央図書館などにも同様の落書きが残されていた。大学側は15日に市警に被害届などを出しており、警察が公共物破損や脅迫などの疑いで捜査を進めていた。

 捜査の結果、IELの図書館の防犯カメラに、14日午後9時頃、図書館の入り口の棚の上に置かれていたカバンをいじった後、図書館内の本棚の方に向かった男性の姿や、約20分後に、事件で使われたのと良く似た形状の赤いマジックをポケットから取り出し、机に何かを書くような仕草を行う男性の姿が映っている事が確認された。男性はその後、防犯カメラを見上げてから、カバンを手に、図書館を出て行ったという。

 警察はまだ、容疑者の身元などを明らかにしていないが、カンピーナス大学は、市警に通報すると共に、特別室を設けて独自の捜査を行っており、犯行や容疑者に関する情報などがあれば、警備室に知らせるよう、学生や教職員に求めていた。(15、17日付G1サイトより)