元ブラジル代表の名選手ロマーリオ=リオ州知事選情勢の中間発表で、僅差でトップ

リオ州知事選に出馬しているロマーリオ候補(Ascom)

リオ州知事選に出馬しているロマーリオ候補(Ascom)

 ブラジルでは10月7日に統一選挙が行われる。最も注目されるのは大統領選挙で、連日、世論調査の結果や公開討論会の様子が大きく報じられている。「あまり経済に強くない」と評価される候補に有利な情報が出ただけで、その日の為替や株価も大きく変動するほどだ。

 だが、10月7日は大統領選だけでなく、国内各州の州知事選、連邦議会の上院、下院議員選、各州の州議会議員選も行われる。

 ブラジルには26の州と、首都ブラジリアが含まれ、行政区分上「州」と同等の連邦直轄区があり、合わせて27人の知事が選ばれる。

 その中の一つ、リオデジャネイロ州知事選には、90年代にブラジル代表やFCバルセロナ、その他、リオ州の各名門チームのストライカーとして活躍、1994年にはW杯優勝も成し遂げた、ロマーリオ連邦上議(リオ州選出・政党名は「ポデモス」)が立候補している。

 20日には、ブラジル世論調査・統計機関(Ibope)による、出馬登録後初めての選挙情勢中間発表が行われたが、ロマーリオ候補の支持率は14%で、12%で同率2位の元リオ市長エドゥアルド・パエス候補(民主党・DEM)とアントニー・ガロチーニョ候補(進歩共和党・PRP)を僅かに上回ってトップに立った。

 この調査は95%の信用性があるといわれる。また、誤差は±3%とされているから、この3氏は事実上同率と見ることも出来る。

 ブラジルでは、大統領選と知事選、市長選は、1回目の投票で1位候補が得票率50%を超えなければ、1位候補と2位候補との間での決選投票となる。決選投票は10月28日に予定されている。

 決選投票では、「1回目の投票で、1位候補にも2位候補にも投票しなかった有権者が誰に投票するか」が重要なファクターとなる。そのために重要な指数が、「絶対にこの人には投票したくないと思っている有権者の比率」いわゆる、「拒否率」だ。

 ロマーリオ候補の拒否率は23%で、55%のガロチーニョ候補、38%のパエス候補よりも低く、ガロチーニョ、パエスのどちらかと、決選投票に持ち込めれば有利となる。

 しかしながら、現段階では選挙戦まではまだ45日以上あり、ネットやTVなどでネガティブ・キャンペーンも吹き荒れるのがブラジルの選挙だから、ロマーリオ氏といえども、まったくうかうか出来ない。(21日付エスタード紙より)