JH「道―徳の極みへ」展=6武道紹介、東京五輪視野に

緊迫感漂う実演で来場者を釘付けにした

緊迫感漂う実演で来場者を釘付けにした

 2020年の東京五輪・パラリンピックを視野に、ジャパン・ハウス(JH、カルロス・アウグスト・ホザ館長代行)は、日本発祥のスポーツを紹介する企画展『道―徳の極みへ』展を21日から来月16日まで、同館地上階で開催する。ブラジル味の素(株)の協賛。入場無料。

 本展では、国技である相撲をはじめ、柔道、剣道、弓道、合気道、空手道の6つを〃道〃という概念を通じて、それぞれの道を極めるための厳しい鍛錬や礼の心、強靭な精神性が紹介される。

 同館でスポーツに係る展示を催すのは、今回が初。期間中は、毎日いずれかの一種目のワークショップが行われ、その数は50以上に上る。これだけの体験の機会が設けられるのも初めてだ。

 一般公開前日の20日、開会式で挨拶した野口総領事は「当地の柔道人口は200万人で、ブラジルの五輪メダル獲得数では全競技中最多。日本の柔道人口のおよそ10倍にあたる。日本の武道はますます盛んになってきている」として期待を寄せた。

 当日は、6種目全てのデモンストレーションが行われ、迫力ある相撲稽古や緊迫感漂う弓道の実演などで、来場客を釘付けにした。

 ブラジル講道館柔道有段者会の関根隆範会長は「道という概念は日本独特の文化。柔道が目指すところは鍛錬を通じた人間教育であり、これは普遍的な思想だ」と意義を強調。「移民が育んできた柔道をブラジル全体に発信し、さらに質を上げるのに資すれば」と期待を語った。

 なお、本展には合気道南米協会・カワイ師範合気道会・ブラジル剣道連盟・ブラジル相撲連盟・サンパウロ柔道連盟・サンパウロ空手道連盟・ブラジル弓道会・ブラジル講道館柔道有段者会が協力している。