《サンパウロ市》イタロ君殺害事件で軍警起訴 共謀で正当防衛と虚偽証言も

 サンパウロ州検察局は28日、16年6月にサンパウロ市西部モルンビで起きた10歳のイタロ君殺害事件で、同件に関与した軍警5人を起訴した。30日付現地紙が報じている。

 これは2016年6月2日夕方、11歳の少年と自動車強盗を試み、盗んだ車を運転して逃走していたイタロ君が、警官の追跡を受けて運転を誤り、他の車に衝突して止まった後、軍警に射殺された件に関するものだ。

 事件発生当初、軍警は「相手が発砲してきたから撃ち返した。相手が10歳の少年だとは思わなかった」と正当防衛を主張した。

 だが、この際、軍警の撃った弾がイタロ君の頭に当たっていたことや、同乗していた少年が「銃で抵抗などしていない」と証言したことで疑惑が上り、偽証であることが明らかになった。

 検察局はオタヴィオ・デ・マルキ、イスラエル・レナン・リベイロ・デ・シウヴァ両容疑者を殺人と偽証罪、ほか3人の軍警を偽証罪で起訴した。