《リオ市》国立博物館内部で頭蓋骨回収=米州大陸最古の遺骨かの調査開始

Pesquisadores e funcionários retiram peças dos escombros do Museu Nacional após incêndio.

 2日夜から3日未明に火災に見舞われ、2千万点を超える所蔵品の9割を焼失したとされるリオ市の国立博物館で、冷却作業を行っていた消防士達が、主要展示物の一つだった人類の頭蓋骨が展示されていた付近で頭蓋骨を発見、回収した。

 同国立博物館の主要展示物の一つだった頭蓋骨は、米州大陸では最古の1万2千年前の人類の骨で、ルジアと名づけられていた。

 ルジアは今回の火災での最も大きな損失の一つとされていたが、4日の報道によると、ルジアが展示されていた付近で、消防士が頭蓋骨を発見。研究者達が既に、ルジアのものであるかを調べ始めたという。

 ルジアの頭蓋骨の価値は、消火作業に当たっていた消防士達も知っており、消火作業中に頭蓋骨を救い出そうとした消防士もいた。

 だが、必死の思いで頭蓋骨を持ち出そうとしたと言う消防士は、ルジアを収納してあった棚にたどり着き、棚の扉を開けたが、頭蓋骨は見当たらず、白熱した鉄に触れたために手袋が溶け、指に火傷を負った。ほうほうの体で展示室を出た時には、頭蓋骨を救い出せなかった故の絶望感で泣いたという。

 博物館は天井や壁が崩れる可能性があるとして入場禁止とされたが、4日未明の雨で残っていた炎の一部は鎮火。だが、午前6時頃に雨足が弱まると、再び頭をもたげた炎もあったという。

 しかし、完全鎮火のための冷却作業中に、頭蓋骨が発見された。博物館の展示物では最大で、重さ5トンといわれる隕石も、割れたりせずに残っている。

 火災で燃えた書籍などのページ片は数キロ先まで飛ばされていたというが、火災の被害を免れた別館に保存されていた資料や、博物館の周りにいた動物などは無傷で済んだという。(4日付アジェンシア・ブラジル、G1サイトなどより)