《ブラジル》麻疹患者1600人超す=予防接種率は目標に届かず?

予防接種を受ける子供(Marcelo Camargo/Agência Brasil)

予防接種を受ける子供(Marcelo Camargo/Agência Brasil)

 保健省が12日、10日までに感染が確認された麻疹(はしか)の患者は1673人に達したと発表したと、同日付現地紙サイトが報じた。
 10日現在の感染者数は、アマゾナス州1326人、ロライマ州301人、サンパウロ州2人、リオ州18人、リオ・グランデ・ド・スル州18人、ロンドニア州2人、ペルナンブコ州4人、パラー州2人だ。また、感染の有無確認のための検査待ちや結果待ちの人は、アマゾナス州7738人、ロライマ州74人の計7812人いる。
 なお、麻疹による死者は、ロライマ州4人、アマゾナス州4人で、前回発表後の増加はない。
 現在国内で確認されている麻疹ウイルスは、ベネズエラでも確認されているD8型だ。ロライマ州とアマゾナス州での流行は、麻疹に感染したベネズエラ人が持ち込んだウイルスによってもたらされたもので、国内初の死者もベネズエラ人の子供だった。
 他方、ロライマ、アマゾナス両州での流行を機に始まった、1歳以上、5歳未満の子供を対象とする予防接種キャンペーンは、8月31日までの予定が9月14日までに延長された。麻疹の予防接種は3種混合の形で行われている。
 8月に始まった予防接種キャンペーンは、ポリオ(急性灰白髄炎)の予防接種と並行して行われている。14日付アジェンシア・ブラジルによると、13日までの予防接種実施率は、3歳児が96・55%、4歳児が95・44%で目標を達成しているが、1歳児の接種率が85・45%と低く、目標の95%は達成出来ていない。個別に見た接種率は、麻疹94・7%、ポリオ93・6%だという。