大耳小耳

 日本ブラジル中央協会(大前孝雄会長)の会報『ブラジル特報』1626号が9月に刊行された。いつもながら読みどころ満載なのに驚く。なぜブラジルがサッカーW杯で最近勝てなくなったのかを人種論から論じた《ブラジルが「普通に」勝てる時代は終った》とのコラムが俊逸。かつてペレの時代のW杯には黒人出場選手は珍しかったが、今では多くの国が「ブラジル化」したから勝てなくなったとか。ペレの当時から人種混合だったブラジル代表チームは、頭一つ飛びぬけた存在。ところが今ではどのチームも人種混合が当たり前。例えば今回優勝したフランス代表ですら、旧植民地からの黒人選手がズラリ。なるほど、なるほど。そのほか「ブラジルの酒革命」特集、「将棋の未来とブラジル」など興味深い内容が色々。同会報の無料配布が受けられる会員も募集中。詳しくは同サイト(https://nipo-brasil.org/)まで。