池崎商会=美容見本市に17万人来場!=2千社が出品、商談7億レ=不況乗り越え国際化で興隆へ

鏡開きで開催を祝した(撮影・望月二郎)

鏡開きで開催を祝した(撮影・望月二郎)

 中南米最大で、世界第二の規模を誇るといわれる国際美容見本市「第14回ビューティー・フェアー」が、今月8日から11日の4日間、市内エキスポセンターノルテで開催された。美容品販売業大手の池崎商会が主催。今年は、全国工業連盟の協力により国外から12社の購買担当者が招聘されるなど、経済不況化において国際化を通じた美容業界の更なる活性化を打ち出した。

 8万2千平米の会場には、延べ500以上の展示場が設置され、2千以上の化粧、美容品メーカーが出品した。4日間で、商談額は6億6000万レアル近くに上る見込み。中南米では最大、世界でも屈指の規模だ。
 その他、開催期間中には、美容に関連した講演、ワークショップ、セミナーなど100件近くが併催され、来場客数は昨年を上回る17万人に上ると見られている。
 8日、開会式で挨拶した池崎博文名誉会長は「当地の美容市場において半世紀に及んで事業を行ない、この間、様々な政治経済的な変動を経験してきた。だが、勤労、熱意、勇気を以って、今日までやってくることが出来た」と振返った。
 その上で「ブラジルは困難に直面しており、その危機の影響で当業界も苦戦している。経営者は落胆し、後退するのではなく、今こそ商機を生み出し、自ら解決策を求める時だ」と強調した。当地の美容市場の規模は、日米中に次ぐ第4位。「この危機的状況において、当地の美容市場をさらに発展させるため、我々の力をともに結集させるべき」と訴えた。
 また、同フェアーのセザール・ツクダ実行委員長は「我々が美容市に取り込み、ますます確信しているのは、この市の国際化である」と話し、このフェアーを通じて国内化粧・美容品メーカーの輸出促進に寄与してきたことを強調。全国工業連盟の協力により、国外から10数社の購買担当者が招聘されたことに言及し、「我々はメーカーの国際化に貢献してゆく。これがブラジルと諸外国との大きな商業関係の端緒になるものと確信している」と自信を見せた。
 式典には、楠彰在聖首席領事、ルシア・フランササンパウロ州知事夫人、ギウベルト・ナシメント・ジュニオールサンパウロ州社会開発局長、サンパウロ商工会のロベルト・マテウス・オルジニ副会長のほか、飯星ワルテル、大田慶子両連邦下議、ジョアン・ドリア元市長、野村アウレリオ、羽藤ジョルジ両市議らが出席した。