日伯友好病院創立30周年=高度医療サービスを提供し続けて30年

日伯友好病院の施設全容

日伯友好病院の施設全容

 サンパウロ市とグアルリョス市を代表する病院の一つとして高く評価されている日伯友好病院は、2018年に創立30周年を迎えました。サンパウロ市北部パルケ・ノヴォ・ムンド区に所在する当院は1988年に設立され、病床数30床からスタートした当院は、現在243床を有する病院に発展し、近代的な医療設備とハイテク医療機器を備え、高度医療サービスを提供する総合病院となりました。

▼専門医療スタッフ

救急外来の医療スタッフ

救急外来の医療スタッフ

 当院の最も重要な違いは医療スタッフです。高い技術や豊富な経験を持ち、サンパウロ大学病院で指導者を務める専門家らで構成されています。
 設立以来、日伯友好病院は安全、より高品質、且つ人道的な医療サービスの提供を目指し、多岐にわたる改革、改善を行ってきました。主な改革として夫々の専門医療スタッフを擁する総合診療科、外科、小児科、産婦人科、整形外科、循環器科、神経科からなる、24時間体制の救急外来を新設し、多くの患者の診療を行いながら、地域医療に貢献しています。

▼最新の医療機器を導入

外傷センターの開所式の様子

外傷センターの開所式の様子

 又、快適で安全な医療環境を整備するため、成人救急外来と小児科救急外来の増築・改装を行い、最新の医療機器を導入しました。
 さらに、成人救急外来では、当院の医療に新しい概念を取り入れた外傷センターを2016年に新設し、多発性外傷患者をより迅速かつ安全に治療できる体制を構築しました。
 当院の産科は保健省の国家補足的保健庁(Agência Nacional de Saúde Suplementar – ANS)が実施している安全分娩推進対策プロジェクト(Parto Adequado)に参加し、プロジェクト導入を支援するHUB病院となりました。
 また、優れた技術を有する医療スタッフが9カ所の診療所(診察室68室)にて、61の専門分野の診療を提供しています。

▼数多くのサービスの提供

内視鏡検査をしている様子

内視鏡検査をしている様子

 診断治療支援サービス(Serviço de Apoio Diagnóstico e Terapêutico – SADT)の一環として、数多くのサービスの提供と設備の更新・拡大のための投資を行ったことにより、近年の大きな発展が可能となりました。
 2018年には肥満度が高い患者のCT検査が可能な装置、デジタル放射線機器2台と最新の超音波診断装置3台を導入しました。内視鏡検査部門の再構築を2017年に実施し、最新の内視鏡機器、プロセッサー、モニター、洗浄・消毒装置と保管庫の設備を導入し、診察室、検査前準備室・検査後回復室、受付所と休憩所の拡張工事が実施されました。
 さらに最新の機能を備えた診療機器の購入、診療技術を拡大し、最も高度で現代的な技術を提供できるよう交渉をしています。また、日本の神戸大学の豊永高史教授の訪問も予定しています。
 豊永教授は世界をリードする専門医の一人であり、当院で理論、実践を教える予定です。
 現代医学の進歩に合わせ、手術センターの近代化プロジェクトを2018年に開始し、センター内の改装、最先端の設備と新たな医療技術の導入、そして患者に対し、医療スタッフが安全で、より高品質なサービスを提供するための新たな医療方式を導入しました。
 サービスの質の向上を維持するため、全従業員のトレーニングプロジェクトと改善に投資しています。ジェツリオ・ヴァルガス基金との合意により、期間内の大学院コースや、外傷初期診療教育プログラム(ATLS)、二次救命措置(ACLS)、小児二次救命措置(PALS)など他機関により促進された訓練プログラムも加えています。

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国内千社の大企業

日伯友好病院の経営委員会

日伯友好病院の経営委員会

 2017年には、ブラジルの重要な経済紙などで認められ、「アヌアーリオ・ヴァロール1000」(ヴァロール・エコノミコ新聞編集)に国内千社の大企業に位置づけられました。ほかイスト・エ誌による大企業千社内、エスタード紙による会社年鑑にも一般ランキング内に達することができました。
 当院の成長と成功は高い能力、責任、貢献により国内の最高機関で活躍する専門家らによるものです。また、長年に渡る漸進的な成長には、日本人企業家の故神内良一氏の援助による重要な参加もありました。
 日本移民、その子弟をはじめ、当院の設立を受け入れたブラジル民にも感謝を示します。
 これらの成果は強い善意と連帯意識を持ち、病院の成長に貢献し、援協の社会扶助という使命を可能にするため活動した役員らや会長により達成されました。

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 当院の成功は「援協」の役員、従業員、支援者の皆様の努力、献身、支援によるものです。ブラジルの社会の各分野で活躍する日本人、ブラジル人の皆様と共に、サンパウロ日伯友好病院の使命を可能にしています。


サンパウロ日伯援護協会

サンパウロ日伯援護協会の本部

サンパウロ日伯援護協会の本部

 日伯友好病院の経営母体であるサンパウロ日伯援護協会(通称「援協」)は32名の日本移民により、1959年1月28日に「日本移民援護協会」の名称で設立されました。設立当初はサントス港に上陸した移民の支援と休息・宿泊の場の提供を行い、その後は様々な困難を抱えている人々に対する社会福祉支援とサンパウロ市の診療所と巡回診療を通した医療支援を1960年から開始しました。
 また、日本政府、財団法人、民間団体、多くの企業と日系社会のあらゆる人々から支援を頂きながら、援協は社会の変化に適応できず、苦難する人々の支援を行ってきました。
 現在では質の高い医療と福祉サービスを提供する福祉協会として、ブラジル国内外で高く評価されています。医療分野では、日伯友好病院以外に、巡回診療班、リベルダーデ医療センター、サンミゲル・アルカンジョ病院、同緊急治療所、日伯友好病院福祉課と自閉症児療育施設-PIPAを運営しています。福祉分野では援協福祉部、サントス厚生ホーム、さくらホームとイペランジホームの高齢者養護施設、高齢者特別養護施設あけぼのホーム、精神障害者施設やすらぎホームと社会活動部奄美事業所を運営しています。