サンパウロ州=48時間に女性殺人4件=今年は昨年同期比12%増

12~14日に起きた女性殺人について報じるグローボ局のサイト記事の一部

12~14日に起きた女性殺人について報じるグローボ局のサイト記事の一部

 サンパウロ州では、ノッサ・セニョーラ・アパレシーダまたは子供の日の休日(12日)から14日にかけ、元夫や伴侶による女性殺人で4人が死亡と15、16日付現地紙、サイトが報じた。
 最後の被害者は、14日未明にグアルーリョス市で殺されたエレン・バンデイラさん(22)だ。彼女は今年、リシャルジソン・ジョニソン・シウヴァ容疑者(30)と交際し始めたが、年半ばに別れた。彼女はそれ以後数度、絞殺または刺殺されかけたが、難を逃れていたという。
 だが、14日は彼女が寝入った後に自宅を訪ねた容疑者が、現場にいた共通の友人の許可を得て家に入ると、彼女に向かい発砲。5発中1発は胸を貫通しており、被害者は病院に向かう途中で息絶えた。シウヴァ容疑者は事件後、近くの教会に逃げこんだが、いびきをかいて寝ていたため、被害者の友人らに見つかり、袋叩きにされた後、警察に引き渡された。
 12日朝は内陸部のスマレー市で、エヴァンドロ・ウンベルト・リッザ容疑者(45)が数カ月前別れたレナタ・バッソ・ベイスマンさん(46)を射殺後、自殺する事件が起きた。同容疑者はベイスマンさんと話し合うため、6歳と10歳の息子達を隣人の家に行かせたが、口論となり、犯行に及んだ。警察は凶器の銃(38口径)の入手経路を調べている。
 もう1件は、サンパウロ市南部カンポ・リンポで12日夜、起きたもので、甥と共に広場にいたレナタ・ソランジェ・デ・ソウザさん(35)が、車で接近したジョゼ・マヌエル・ダ・シウヴァ容疑者(47)に射殺された。同容疑者は車内から発射後、車を降り、再び撃っており、逮捕後に犯行を自供している。
 12日夜は、8日にサンパウロ市南部パレリェイロスで起きた放火事件で全身に大火傷を負ったシェロン・シャヴェス・モンテイロさん(34)も亡くなった。彼女は8月にも、伴侶のアレッシャンドレ・フェレイラ容疑者(41)から暴行を受け、弟と共に警察に行ったが、被害届は出さなかった。同容疑者は逃亡中だ。
 サンパウロ州では、今年1~8月の女性殺人が昨年同期比で12%増えている。サンパウロ大都市圏では1月から14日までに女性殺人が45件起きており、昨年中の49件に迫る勢いだ。