サンパウロ州=フェミニシジオが増加=サンパウロ市では昨年同期の2倍に

 今年の1~8月、サンパウロ州では、女性であることが理由で殺されるフェミニシジオ(女性殺人)が増えており、サンパウロ市に至っては倍増していたことが判明した。22日付現地紙が報じている。
 州保安局が発表したデータによると、サンパウロ州では今年の1~8月に、79人の女性が女性殺人の犠牲者となった。昨年同期は63人だった。
 また、サンパウロ市のデータも発表されたが、同市の犠牲者は21人で、11人だった前年同期の約2倍となっている。
 また、市、州共に4月の犠牲者が最も多い(15人と26人)が、これは実際に女性殺人が増えたというより、女性殺人の判断基準が各部署に徹底し、警察署での登録数が増えたためと見られている。
 フェミニシジオが一般の殺人事件と区別されはじめたのは、2015年の刑法改正後だ。犯人は夫や恋人、または元夫のように、犠牲者と関係があった人物が大半だ。女性殺人の場合の受刑年数は12~30年で、通常の殺人事件より長い。