南大河州=イジュイ多文化民族祭に初参加=昨年創立の新日系団体「さくら」=来年、日本風会館を建設へ

新会館の完成予想図とイメージ図の前に立つ、日本人会「さくら」や日本舞踊グループの皆さん

新会館の完成予想図とイメージ図の前に立つ、日本人会「さくら」や日本舞踊グループの皆さん

 南日伯援護協会の渡邊優紀(わたなべ ゆうき)さんからの通信によれば、南大河州イジュイ市で10月21日までの11日間、『エキスポ・イジュイ2018(多文化民族祭)(Expoijui Fenadi)』が開催され、近隣地域の日系14家族が集まって2017年に出来たばかりの文化協会「さくら」が今年、初参加した。

舞台で披露されたイタリア系子孫の踊り

舞台で披露されたイタリア系子孫の踊り

 州北部の山間部に位置するイジュイ市は人口約8万人だが、世界中からの移民が暮らす民族文化豊かな町だ。ちなみにイジュイ民族連合(UETI)にはアフリカ、ドイツ、アラブ、オーストリア、スペイン、ガウーショ、オランダ、イタリア、ラトビア、ポーランド、ポルトガル、スウェーデンの移民集団が加盟し、さらに今年から日本が加わって13民族となった。
 年に一度開催されるエキスポ・イジュイは、それらの民族の文化が一挙に集まるイベント。会場内の広場には参加する全ての民族を象徴する旗が掲げられ、毎日メインステージで民族音楽や踊りが催された。
 会場には各民族の象徴的な建築様式の家が建ち並び、中は民族料理とショーが楽しめるレストランとなった。国際見本市との同時開催のため、牛や馬などの畜産や、小規模農家のオーガニック食品、近年、市内で生産が増えている衣類などの見本市もあり、会場は大いに賑わった。
 イジュイの日系移住者は14家族と少ないが、2017年に日本人会「さくら」を立ち上げ、日本文化を紹介する動きが活発化している。来年には日本式家屋風の文化センターも建設される予定で、13日に式典が行われた。さらに同日夜、エキスポ・イジュイに初出演となる、ポルトアレグレの日本舞踊グループ「新星」が約1時間の発表で観客を盛り上げた。イジュイ市における日本文化の盛り上がりにさらに期待したい。