《ブラジルラグビー》マオリ・オールブラックス相手に奮闘=3万4千人の声援受けるも、意地のワントライならず

サッカーの人気には遠く及ばないが、ブラジルでも南部を中心にラグビーはプレーされている。(参考画像・Marcelo Pinto)

サッカーの人気には遠く及ばないが、ブラジルでも南部を中心にラグビーはプレーされている。(参考画像・Marcelo Pinto)

 黒一色のユニフォームから〃オールブラックス〃の愛称で世界的に畏怖される、ラグビーのニュージーランド代表。ニュージーランドの先住民族であるマオリ族出身者だけで構成され、オールブラックスのBチームとも評される、マオリ・オールブラックスが10日、サンパウロのモルンビ競技場でブラジル代表と親善試合を行い、35対3で勝利した。
 世界のラグビー界では決してトップレベルではないブラジル代表が初めて世界一流レベルのチームと試合をしたことは、ブラジルラグビー界にとって画期的な出来事となった。
 オールブラックスは国際試合の開始前に、ハカと呼ばれる民族舞踊を披露する慣わしがある。マオリ・オールブラックスもブラジル代表を前にハカを披露し、3万4千人を超える観衆は大いに盛り上がった。
 ブラジル代表は健闘したが、開始3分にマオリ・オールブラックスが先制トライあげた。前半を2トライ・2コンバージョンでしのぎ、14対0で折り返したブラジルは、後半に敵陣でマイボールスクラムを押し込み、ペナルティを得ると、それをブラジルに帰化した元ニュージーランド人のジョシュが決めて3点を返した。
 降りしきる雨の中、マオリ・オールブラックスはその後も3トライをあげ、コンバージョンキックもすべて成功し、35対3まで点差は広がった。ブラジルも意地のワントライを目指し、最後まで奮闘するも、力及ばずそのままノーサイドとなった。
 ブラジルラグビー連盟は2013年より、ニュージーランド・ラグビー連盟とパートナーシップを組み、ラグビーの本場ニュージーランドに選手を送り出し、トレーニングや研修を受けさせている。この計画ではすでに12人のブラジル人がニュージーランドを訪れた。
 現在の南米のラグビーはアルゼンチンが牽引しており、アルゼンチンに加え、ウルグアイが来年日本で行われるラグビーW杯に南米代表として出場する。(11日付ブラジル各紙より)