サンパウロ市=100以上建つ高架橋下の有効活用を狙う=3カ所の利用案公募を開始

サンパウロ市は多くの高架橋が建っている(Cesar Ogata/SECOM)

サンパウロ市は多くの高架橋が建っている(Cesar Ogata/SECOM)

 サンパウロ市は〃高架橋の街〃と称されるほど高架橋が多く、その数は168に上っている。これらの高架橋下のスペースを有効活用すべく、ブルーノ・コーヴァス市長が動いていると13日付現地紙が報じた。
 サンパウロ市は計画の第1段階として、55の高架橋と七つの橋を選定した。第2段階では、その数は120に達する予定だ。
 市はパイロット計画用に、市内西部のポンペイア、アンタルチカ、ラッツパの3カ所の高架橋を選定。12月5日を期限として、民間主導の利用案を公募している。
 公募案を基に、サンパウロ市は来年上半期に、3カ所の開発、運営に関する民間委託計画を発表する予定だ。
 サンパウロ市の民間委託推進局長のウィルソン・ポイ氏は、「すでに、建築事務所やレストランなど、関心を示すところは出てきている」と語っている。委託契約期間は3~5年になる見込みだ。
 サンパウロ市では1994年から、高架橋下のスペースの有効活用についての議論を重ねてきた。62の高架や橋の下の総面積は29万平米(内、天井付スペースは17万5千平米)で、金網などで287に分割されている。
 16年の調査では、区切られたスペースの内、101カ所は空き地だったが、34カ所はスポーツ施設、30カ所は駐車場、27カ所はエコ・ポイント、20カ所はエスコーラ・デ・サンバの練習場として利用されていた。不法住居になっている所も19カ所あった。
 「ただの民間委託計画の枠に収まらず、安全で魅力的、かつ、美しく、経済効果ももたらすような場所になれば。時節に合ったイベントも毎週、行いたい」と、ポイ氏は語っている。