シャペコエンセ=飛行機事故から2年=スタジアムに事故を悼むレーザー光=チームは週末に1部残留をかけた戦いに挑む

降格免除措置もあえて断り、奮闘するシャペコエンセ(左・Sirli Freitas)

降格免除措置もあえて断り、奮闘するシャペコエンセ(左・Sirli Freitas)

 71人の死者を出した、ブラジル南部のサッカーチーム、シャペコエンセの搭乗機墜落事故から2年が経ち、地元のシャペコ市では、事故発生と同日同時刻の11月29日未明から犠牲者を悼む活動が行われた。
 2年前、ブラジルの地方の小規模チームながら、南米大陸でリベルタドーレス杯に次ぐ規模の大会スダメリカーナ杯に出場したシャペコエンセは、コロンビアやアルゼンチンの強豪チームを倒し、決勝に進出した。
 ホーム・アンド・アウェー方式で行われる決勝第1試合で、敵地コロンビアのメデジンに向かう途中の現地時間2016年11月28日深夜(ブラジリア時間の11月29日未明)にチャーター機が墜落し、チームの選手、監督、首脳陣のほとんどが帰らぬ人となった。
 事故発生時刻の29日0時15分に、シャペコエンセのホームスタジアム、コンダー・アレーナではレーザー光線が発せられ、事故の犠牲者71人の名前が投影された。
 そのレーザー光線は夜が明けるまで一晩中出されたが、あいにくの雨で、文字は見えづらい状況だった。
 スタジアムは29日の午前9時から午後9時まで、観客席も内部も共に開場され、選手たちの死を悼むファンの来場を受け入れた。
 ゼロからの再出発となったシャペコエンセは、事故当初、ブラジルサッカー連盟(CBF)から「3シーズンの2部降格免除措置」を打診されたが、それを固辞した。
 しかし、他の1部リーグ強豪チームとの戦力差は否定しがたく、昨年は最終節でやっと1部残留を確定。今年も最終戦まで残留争いに巻き込まれている。シャペコエンセは亡き選手たちの思いと共に、1部残留をかけて、12月2日にホームにサンパウロFCを迎え撃つ。(29日付グローボ・エスポルテサイトより)