南大河州=イタチで移民50年祝う=変わらぬ故郷に酔いしれ

50周年祭の様子

50周年祭の様子

 南大河州イタチ市で、「日本移民50周年祭」が先月11日に、市内のプロテスタント教会で開催された。
 イタチは1826年にドイツ移民から始まった入植地。50年前に日系人7家族34人が土地を購入して転住したのが、同地における日本移民の嚆矢となった。
 日系人は野菜や果実などの試作を経て、温暖な気候を活かしてバラやカーネーションなど花卉栽培に従事。最盛期は日系人口100人を越え、相撲大会や盆踊りで賑わったが、現在は約30人ほどだ。
 当日は、コロニア在住者に加え、ポルトアレグレ在住の二世や州内の他のコロニアから300人以上が駆けつけ、半世紀の節目を祝った。
 式典で挨拶した宮崎信輔さんは「緑豊かなこの谷で、ドイツやポーランド移民同様この村の人々と仲良く、イタチコロニヤとして永く続きますように」と願いを込めた。
 本通信を寄せた南日伯援護協会の渡邊優紀さんは、「山間を川が流れる風景は、日本人にとっての故郷のイメージ。子どもの頃イタチで毎年夏を過ごし、30年振りに訪れたという人もいて、変わらぬ故郷の風景を懐かしんでいました」と説明した。