文協絵画教室が生徒募集教=児童向け、美術親しむ場に

酒井町子さん、金子謙一さん

酒井町子さん、金子謙一さん

 「今じゃニューヨークを拠点に活躍する大岩オスカールや工藤ジェームズも、この教室の出身者。何せ第57回ですから、有名になった人もたくさんいますよ。でもプロの画家を育てる教室じゃなくて、あくまで情操教育。でも幼い頃に基礎が付いている人は、大きくなってその道に進むのが容易なんでしょうね」。そう呼びかけるのは、文協美術委員会の金子謙一さんだ。
 新年も『第57回児童絵画教室』が1月14日~18日の5日間、文協ビル(Rua Sao Joaquim, 381, Liberdade)で開催されるにあたり、生徒募集に来社した。期間中、午前9時~正午まで行われ、画家が指導に当たる。参加費250レアル(文協会員は割引あり)。希望者は1月11日までに申し込むこと。
 昨年は20人程度の参加者。5~15歳を対象に絵画を学ぶ。指導は五木田綾子さん、酒井町子委員長ら。教室で制作された作品は19、20の両日午前10時から午後5時まで文協ビル内で展示される。
 案内に来社した酒井委員長は「ぜひお子さん、お孫さんに参加させ、充実した情操教育をさせましょう」と参加を呼びかけた。申し込みは文協事務局(電話=11・3208・1755、メール=matsuri@bunkyo.org.br)まで。

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 文協美術委員会の金子謙一さんは、「絵画教室が文協に行く前は、パウリスタ新聞の2階サロンで始まったんですよ。聖美会の仲間が新聞社にいましたから。最盛期は80年代で約300人が参加して、文協大サロンが一杯になった時代もあった。デカセギが始まって一気に減ってしまった」と振り返った。たまたま来社している最中に、同船者と再会。「最近、旧友40人ほどに『元気だったら手紙を返して』との通信を送ったら、3人しか返ってこなかった」とも。でも、それゆえに聖美会の生き字引としての存在は、さらに貴重さを増している。