2018年ブラジルスポーツ界=サッカー落胆、水上競技で一矢報いる=サーフィンでメジーナ世界一=来年リマでパン・アメリカン

今年の最優秀女子スポーツ選手賞に輝いた、アナ・マルセラ・クーニャ(Satiro Sadre/SSPress/CBDA)

今年の最優秀女子スポーツ選手賞に輝いた、アナ・マルセラ・クーニャ(Satiro Sadre/SSPress/CBDA)

 今年のブラジルスポーツ界は、6月から7月にかけてロシアで行われたサッカーW杯が最大の注目を集めたが、ブラジル代表(セレソン)は、昨年までの南米予選や年明けからの親善試合での好調さを受けた期待の高さを裏切り、あっけなく準々決勝でベルギーに屈した。
 ブラジルではサッカーの注目度が抜群の高さだが、今年は他種目でも多くのブラジル人選手たちが健闘を見せた。
 ブラジル五輪委(COB)が今月18日にリオで行った、2018年最優秀五輪種目スポーツ選手表彰式では、女子は水中マラソンのアナ・マルセラ・クーニャ、男子はカヌーのイザキアス・ケイロスがそれぞれ、最優秀選手賞に輝いた。
 イザキアスと共に男子部門の最優秀選手賞候補にノミネートされていたサーフィンのガブリエル・メジーナは、最優秀選手賞発表の前日に、自身2度目となるサーフィンの年間世界王者に輝いた。また、水泳でも16日に中国の短水路世界選手権で世界新達成など、「今年のブラジルはサッカーの国ではなく、水泳、カヌー、サーフィンの国だった」と評する評論家もいるほどだ。
 しかし、東京五輪の1年前にあたる来年も、まずはサッカーにスポットライトが当たる。
 年明け早々の1月17日には、チリで20歳以下(U20)の南米選手権が開幕する。これは来年5月から6月にポーランドで開催されるU20W杯の予選も兼ねており、U20W杯の出場を逃した2年前の雪辱を果たしたいところだ。
 6月から7月にかけては、男子サッカーの南米選手権がブラジルで開催される。女子サッカーは、ほぼ同じ時期にフランスで女子W杯が開催される。
 クラブチームでは、抜きんでた戦力で今年の全国選手権を制覇したパルメイラスが、来年の第一目標を20年ぶりの南米制覇、リベルタドーレス杯優勝に定めている。
 他種目に目を移すと、男女のバレーボール・ネーションズリーグが5月から7月にかけて世界各国で行われる。バレーボールは、9月に女子ワールドカップ、10月に男子ワールドカップが共に日本で開催される。
 また、ペルーのリマでは7月26日から8月11日まで、南北アメリカ大陸諸国が参加するパン・アメリカン・ゲームズが開催される。また、その直後の8月23日から9月1日まではその障がい者スポーツ版、パラ・パン・アメリカン・ゲームズが同じくリマで開かれる。
 これら二大会は、多くの種目で再来年の東京五輪、パラリンピックの予選大会も兼ねており、ブラジル人選手の健闘が期待される。