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東西南北

 大統領就任の演説に際してさえも政敵叩きを行うという、国際的にも珍しい言動で国際的に話題となってしまったボルソナロ大統領。夫人の手話など、話題にも事欠かない就任式だったが、もうひとつ世間に注目されたのは、別名「カヴァーロ・ぺチスタ(労働者党の馬)」だ。それはボルソナロ夫婦が由緒あるオープンカーでブラジリアをパレード中、護衛の兵士が乗った白馬の内の一頭が車の方によろけて進行をさえぎる形になったことだ。冗談好きのブラジル人たちの間では、「馬にも反対勢力がいたのか」と、馬の行動がジョークになった。ただ、実際の反対勢力の力が果たして馬1頭程度で済むか。
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 大晦日から元旦に代わる「ヴィラーダ」の瞬間は、どこでも派手な花火で盛り上がった。サンパウロ州イタピーラでは、花火を見ていた6歳の男の子の額に打ち上げ花火の一部があたり、病院に運ばれて緊急手術を行う事態が起きたという。また、同州プレジデンテ・プルデンテでは、27歳の商人が年越しのフェスタ「レヴェイロン」で悪のりし過ぎ、38口径の銃を発砲して逮捕される一幕も。楽しむのは良いが、くれぐれも度は越さないように。
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 正月が真夏にあたるブラジルでは、この季節、南東部を中心に猛暑と豪雨がつきものだ。サンパウロ州では元旦に、カジャマールとサンターナ・デ・パルナイーバの両市で大雨が降り、冠水が起きて、道や家が水浸しになる事態となった。予報では、サンパウロ市では今日と明日、寒冷前線の影響で大雨が降るとか。雨自体は歓迎だが、くれぐれも水害が出るような事態は避けたいところ。

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