活動家サブリナさんが自殺?=宗教性犯罪暴く闘士として活躍

 昨年逮捕され話題を呼んだ世界的に有名な心霊療法家のジョアン・デ・デウス氏をはじめ、宗教的な性犯罪に対する闘士として知られていた活動家のサブリナ・ビッテンコートさん(38)が2日、自殺と見られる謎の急死を遂げ、大きな話題を呼んでいる。3日付現地紙が報じている。
 サブリナさんの死は2日、スペインのバルセロナで共に生活する長男のガブリエル・バウムさんと、彼女の団体「ヴィチマス・ウニダス」が正式に発表した。その声明では、その死亡原因や経過が説明されず、スペイン当局も死因を調査中だ。
 サンパウロ州出身のサブリナさんはモルモン教の家庭に生まれ、4歳から8歳にかけて教会内で性的虐待を受けて育ち、16歳の時には強姦による妊娠を体験し、中絶も行なっている。
 そうした自らの体験をもとに、サブリナさんは宗教の名の下に性的虐待の被害にあっている女性たちに救いの手を差し伸べる活動をはじめ、「精神的虐待根絶の会」(COAME)の共同運営者になったのをはじめ、こうした運動の代表的な存在となっていた。
 現在ではジョアン・デ・デウス氏をはじめ、「愛のめざめ」教祖のプレム・ババ氏など、ブラジル内で10人を超える、宗教と結びついた性犯罪容疑者の教祖を相手どり、果敢に問題追及をしていた。
 だが、最近では「私は幼いころには犯され、いまは世界中を敵に回している」と語るなど、嫌がらせを受けていることをほのめかす発言を行ない、死の直前に自身のフェイスブックに「マリエーレにもうすぐ会いにいける」と、昨年3月に射殺されたリオ市議の名前を出すなど、自殺を思わせる発言を行なっていた。
 サブリナさんの死は、元人権相のマリア・ド・ロザリア下議(労働者党・PT)をはじめ、女性問題の活動家たちが問題を提示し、波紋を広げている。