《ブラジル》違法エアタクシーが横行=正規運賃より4割安で営業

安すぎるエアタクシーは違法営業の可能性がある(参考画像・Mfield)

安すぎるエアタクシーは違法営業の可能性がある(参考画像・Mfield)

 【既報関連】11日、著名ニュースキャスターのリカルド・ボエシャ氏が乗ったヘリが墜落し、パイロットと共に死亡した事件で、墜落したヘリは正規の営業許可を取得していなかった点が問題視されている。そんな中、13日付現地紙は、営業許可未取得の違法エアタクシーが、正規より40%も安い運賃で人気を得ていると報じた。
 ブラジルエアタクシー協会(Atbear)のドミンゴス・アフォンソ会長は、「エアタクシー営業のためには、パイロットは正規のトレーニングを受ける必要がある。着陸できるのも正式に登録された場所だけ。違法エアタクシーは『乗ってきな、どこにでも降ろしてやる』と無責任極まりない。正式な数は把握できないが、違法営業の数は膨大なはず」と語る。
 パイロット養成機関の関係者も「エアタクシーのパイロットになるのは決して容易ではない、機体整備の知識も必要」と語り、元パイロットの航空部門アナリストも、「正規のパイロットになるには高くつく」としている。
 「エアタクシーの利用者はヘリの登録番号を確認し、民間航空監督庁(Anac)のサイトで、正規の営業許可を得ているかチェックする事が必要」と関係者たちは口を揃える。
 また、営業会社の登記を見て、登録職種を確認することも有効だ。「正規の会社は、職種のところに航空機チャーターと書いているが、違法会社は航空取材となっているケースがある」と、航空業界コンサルタントのシャイロン・イアン氏は指摘した。