マリエーレ事件=連警が市警の捜査妨害疑う=初期の容疑者に再事情聴取

 リオの連邦警察は21日、マリエーレ・フランコ市議(昨年3月死去)の殺害事件の捜査妨害に関与した件で事情聴取などを行なった。捜査担当の州市警自らが妨害工作に関わっていたのではと昨年11月から内偵していた。22日付現地紙が報じている。
 今回の事情聴取には、元軍警のミリシアで重要証人と目されているロドリゴ・フェレイラ氏や、元民主運動(MDB)所属のリオ州議で州会計検査員を懲戒免職になったばかりのドミンゴス・ブラゾン氏などが含まれている。最初の捜査で彼らは怪しいとされていたが、市警は途中から捜査線上から外していた経緯があった。
 この捜査のキッカケは、2017年から別件で逮捕されている元軍警でミリシアのオルランド・オリヴェイラ・デ・アラウージョ氏が、「リオ市警が殺し屋を雇ってマリエーレを殺した」と証言したことだった。
 それまで連邦警察は、マリエーレ氏殺害は、「オルランド氏とリオ市会議員のマルセロ・シシリアーノ氏の計画である」との仮説を有力視していた。それは「この2人が〝マリエーレ氏との問題を解決する必要がある〟と話しているのをレストランで耳にした」というフェレイラ氏の証言があったためだ。両氏は終始それを否定していた。
 だが、その仮説が浮上した後、オルランド氏が以前に利権を持っていたリオ西部のスポーツ施設がフェレイラ氏の管轄になるなど不審なことが起こったことから、連警がこの仮説を疑うようになっていた。