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バール・ド・マネ=愛され続ける老舗サンドイッチ店=モルタデッラだけじゃない多彩な品揃え

 聖市営市場(メルカドン)設立とともに、暖簾を上げた昭和8年創業のサンドイッチ屋「バール・ド・マネ(Bar do Mané)」。二代目店主マノエルが“マネ ”との愛称で呼ばれたことから、その店名を冠するようになった。市場を訪れる観光客、買い物客に長く親しまれてきた老舗店だ。

肉々しいボリューム満点のモルタデッラのサンドイッチ

 そんな同店自慢の一品が高級加工肉で有名なセラッチ製のモルタデッラ(ボローニャ・ソーセージ)を使った特大サンドイッチだ。ベストセラーは「シンプレス(Sanduiche Simples)」で通常サイズは23レアル、中身を大盛りにするなら26レアルだ。

 パン・フランセースのサクっとした食感に、齧るたびに肉汁が迸るジューシー、薄切りモルタデッラが病みつきになる。一見、一人前には大きすぎるようにも見えるが、食べてみると案外軽い。

 店の一押しは「チェダーチーズ/ベーコン」(Sanduiche Cheddar & Bacon)で、前記のものにチェダーチーズとベーコンを加えてダメ押ししたもの。普通が29、大盛りが32。

 豚ペルニウをはさんだサンドイッチ(Sanduiche Pernil)も大人気の一品。普通は24、大盛り27。けっこうバラエティもある。
 また肉がダメな人には干し鱈(Sanduiche Bacalhau)もある。これはパステルの方が有名だが、最近はサンドイッチの方も人気急上昇中だという。普通が29、大盛りが32。

 これでは多すぎるという人には、モルタデーラ・ライチ(Mordadela Light)のように中身を減らしたものもある。

 このサンドイッチを目当てに市場を訪れる人も多く、7割方が観光客で占められる。客足の多い土曜日には、モルタデッラの特大サンドだけでも約一千食も販売されるほどの大ヒット商品だ。

 だが、もともとは早朝に来た仕入業者が一仕事を終え、小腹を満たすために食べていたのが同店のサンドイッチだ。当時の客のほとんどは伊移民で、サラミと生ハムのものが主流。今ほどモルタデッラは人気がなく、サイズもごく普通だった。

 ところが、とある常連客が「モルタデッラが少ないから、もっと増やしてくれ」と注文するように。それを面白がったマネは、その客が来るたびに遊び心で量を増やしていった。それが裏メニューの噂となって広まり、正式メニューに加えられることに。当初100グラムだったモルタデッラは350グラムとなり、ここに特大サンドイッチが誕生した。

気さくな三代目店主マルコさん(右)とその子息

 「バール・ド・マネ」は、そんな客の声につぶさに耳を傾け、メニューを開発、拡大していった。三代目店主マルコ・アントニオ・ロウレイロさん(61、ポルトガル移民三世)は「信頼を失うのは簡単だが、築くのは難しい」と話す。

 幾度も経済不況に見舞われ、店舗の入れ替わりの激しい時代でも、「お客様第一」を貫いてきた。近年では、居酒屋おつまみコンクールに出展し、新しいメニューの開発に積極的に取組む。干し肉とモッツアレラチーズを包み込み、ピリッと甘酸っぱいソースに漬けて頂く、新商品「干し肉コロッケ」(Croquete de Carne Seca、16レ)もその一つだ。

ポルトガル移民4世代に亘って続く老舗店

 マルコさんによれば、特大サンドイッチの美味しさの秘訣は、その朝仕入れた新鮮なモルタデッラを使用し、注文を受けてから薄切りにすること。いたってシンプルだが、その伝統を守り続けている。

 近年、同店のメニューを真似た店舗が市場に続々と出来ている。そんななかでも、伝統の味を守りながら、客の新たな要望に応えながら革新を続ける「バール・ド・マネ」。市場に行った際には、まずは特大サンドイッチを味わってみて。

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