《リオ市》3日夜からカーニバルのパレード=今年も政治色強い内容に=注目のエスコーラは?

昨年のサウゲイロのパレード(Paulo Portilho/Riotur)

昨年のサウゲイロのパレード(Paulo Portilho/Riotur)

 3日夜から5日朝にかけて、リオ市サプカイのサンボードロモで、毎年恒例のカーニバルのスペシャル・グループによるデスフィーレ(パレード)が行われる。以下、今年のハイライトを紹介する。
 昨年、3年ぶりに1位を奪還した強豪エスコーラ、ベイジャ・フロールは、「まだ見てない者はここで見る。ベイジャ・フロールの寓話を」というエンレド(テーマ)で、同エスコーラの結成70周年を祝う。登場は初日の5番手で、4日午前1時35分の予定だ。
 初日1番手はヴィラドウロ、その他の見どころは、サウゲイロ、ウニドス・ダ・チジュッカだ。
 ヴィラドウロは4年ぶりに1部昇格で、知名度はあまり高くないが、優勝請負人のカリスマ・カルナヴァレスコ、パウロ・バロスを迎えた。エンレドは「ヴィラヴィラドウロ」。詳しくは明かされていないが、バロスらしい斬新な演出が期待される。
 2009年に優勝して以来、常に5位以上に入り、3度の準優勝を飾りながらも、なかなか王座に手の届かないサウゲイロのエンレドは、カンドンブレやウンバンダの神で、サウゲイロの守護神でもある「シャンゴ」。黒人文化に敬意を払う姿勢を示すと共に、黒人蔑視とも言える発言を行ってきた、ボルソナロ大統領やマルセロ・クリヴェラ・リオ市長、ウィルソン・ヴィッツェル・リオ州知事への批判を込めた政治的な内容になりそうだ。登場は4日0時30分。
 古豪のチジュッカは、「パンの歴史」を描く内容で5年ぶりの王座奪回を目指す。登場は4日3時45分だ。
 2日目の見どころは、ポルテーラ、パライゾ・ド・ツイウチ、マンゲイラなどだ。
 一昨年の優勝で古豪復活を印象づけたポルテーラのエンレドは、伝説の女性サンバ歌手、クララ・ヌーネスに捧げたものだ。同エスコーラの象徴である大鷲の登場も期待される。登場は4日23時25分だ。
 昨年、ドラキュラに扮したテメル(当時)大統領の大型人形を登場させるという政治的内容で、無名エスコーラから、一躍、準優勝と大躍進したツイウチは、今年も「愛国の救世主」との題で、1920年代にフォルタレーザ市市議に選ばれたヤギを顕彰。これも、ボルソナロ大統領にあてつけたようなテーマで、5日の1時35分に登場だ。
 3年ぶりの優勝を狙う人気エスコーラ、マンゲイラのエンレドは、昨年3月に射殺されたリオ市議のマリエーレ・フランコ氏に捧げたもの。5日2時40分の登場だ。
 サプカイのサンボードロモは、2部のパレード初日の1日に消防の監査を受けた。観客席に大きなひび割れが見つかり、火災の可能性もあるとして、州検察局が2月27日に消防法違反として封鎖を求めたためだ。1日午後5時現在、裁判所の許可待ちの状態だ。