《ブラジル》マリエーレ殺害事件 リオ初、117丁の機関銃押収 容疑者らは個人的動機を主張 謎多き身辺、大統領の近所に 娘がボウソナロ子息と交際?

12日、押収作業を行う警察官ら(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

12日、押収作業を行う警察官ら(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

 【既報関連】リオ市議だったマリエーレ・フランコ氏と運転手のアンデルソン・ゴメス氏殺害容疑で12日に逮捕された、退役軍警のロニー・レッサ容疑者(48)と元軍警のエウシオ・ヴィエイラ・デ・ケイロス容疑者(46)に関し、さらなる詳細が浮上してきている。13日付現地紙が報じている。

 

 リオ市警殺人課長のジニトン・ラジェス氏は、12日に行った記者会見で、2人の容疑者の逮捕と並行して、34件の家宅捜索と物件押収令状を執行したと語った。

 家宅捜索の対象には、レッサ容疑者の友人のアレッシャンドレ・モッタ容疑者の自宅も入っていた。同容疑者の自宅からは、解体された機関銃117丁分の部品や段ボール箱に入った銃弾500発、消音機3個、11万レアル余の現金などが押収され、モッタ容疑者も逮捕された。民家から117丁分の機関銃が押収された例は同州でも初めてで、12日のニュースや13日の現地紙の話題を独占した。

 ラジェス課長は、レッサ容疑者は昨年4月28日には既に捜査線上に浮上していたことを明らかにした。今件の捜査には47人の警察官が導入され、230人からの証言を聞いた他、318回線(エスタード紙による、フォーリャ紙によると3万3千回線)の通話内容を分析し、533ギガ・バイト分のネットのデータを調べたという。両容疑者は、事件の数カ月前から、マリエーレ氏の居場所などに関する検索をかなりの頻度で行っていたという。

 ラジェス課長は、ボウソナロ大統領の自宅もあるコンドミニアムに住んでいるレッサ容疑者の娘が、ボウソナロ氏の二度目の妻との間の息子レナン氏と「交際中か、交際していたかのどちらか」という情報も伝えた。ボウソナロ氏、レナン氏は共に、「覚えていない」と語っている。

 ネット上では、ケイロス容疑者がボウソナロ大統領と共に写った写真も流出した。この写真は2011年に撮影されたもので、同被告はボウソナロ氏が下議だった時代から同氏のファンだったというが、ボウソナロ氏は「一緒に写真を撮った警察官は何千人もいるから顔まで覚えていない」と語っている。

 逮捕後に行われた取調べで両容疑者は犯行を認めており、「左翼に対する抑えがたいほどの憎悪に駆られ、殺害した」と語っている。だが、この事件の捜査では既に多くのミリシア(犯罪者の民兵組織)が捜査線上に浮上している上、レッサ容疑者は長年、リオでは名の知れた賭博師と関わりをもっていることから、市警は今後も、殺害を命令した人物が存在する可能性を捨てずに捜査を続けるという。

 ウイルソン・ビッツェル・リオ州知事は、「両容疑者に報奨付供述を適用することもできる」とし、事件の真相解明を求めたが、レッサ容疑者の弁護士は報奨付供述に応じる可能性を否定した。