ブラジル/パラグアイ首脳会談=パラグアイ人3人の難民認定取消へ=「犯罪者の政治亡命認めない」

首脳会談後のボウソナロ大統領(右)とベネテス大統領(Antonio Cruz/ Agência Brasil)

首脳会談後のボウソナロ大統領(右)とベネテス大統領(Antonio Cruz/ Agência Brasil)

 【既報関連】ボウソナロ大統領が12日、パラグアイのマリオ・ベネテス大統領と首脳会談を行い、パラグアイ人3人の難民認定取消について話し合ったと同日付ブラジル国内紙サイトが報じた。

 問題の3人は、18年前に女性を誘拐したとしてパラグアイの裁判所で有罪判決を受けたが、ブラジルに亡命。警官に拷問を受けたとし、1億2300万ドルの賠償金を請求した。パラグアイ政府が抗告したため、現在は米州人権裁判所で審理中だ。

 パラグアイ政府はボウソナロ政権発足後、改めて3人の身柄の引渡しを求めた。同政府は、3人は政治犯ではなく、一般的な刑事事件で断罪された人物であり、ブラジルが難民と認定したのは誤りだと主張している。

 セルジオ・モロ法相によると、同件は法務省傘下の国家難民審議会(Conare)が扱っているが、ボウソナロ大統領は、「ブラジルや現政権が、政治亡命と偽って難民申請するテロリストや犯罪者に隠れ家を提供する事はない」と語り、難民認定取消を示唆した。

 首脳会談では国際的な犯罪組織や麻薬密売への対応についても話し合われ、治安や諜報関係の担当者が頻繁にコンタクトを取り合い、両国間で暗躍する犯罪者を撲滅するとの意向を確認した。

 8日にパラグアイ警察が逮捕した、サンパウロ州の犯罪組織、州都第一コマンド(PCC)幹部のチアゴ・シーメンス(通称マトリックス)が、11日に強制送還されたのも、両国が国境警備強化に取り組んでいる事の表れだ。

 首脳会談では、自動車生産やイタイプ発電所の貯水ダムでの魚の養殖などを含む協力体制や、両国の競争力強化、市場開放なども話し合われた。