《サンパウロ州》デング熱で今年は既に21人死亡=被害大きいバウルー市、数々の対策

 サンパウロ州では、今年に入ってからデング熱にかかって亡くなった人が21人に達し、昨年全体の10人を既に上回ったと、20、22日付現地紙・サイトが報じた。

 また、3月15日現在のデング熱発症者数は3万4785人で、これも昨年の1万3894人を大幅に超えている上、まだ増加傾向にある。

 今年は昨年より深刻だが、それでも、年間発症者数65万7903人、1~3月だけでも37万459人を記録した2015年よりはましだ。

 死者21人の内、10人はバウルー市で亡くなった。同市では他にも9人について、デング熱が死因だったのか否かの確認を行っている。

 同市保健局の伝染病監視センターによると、今年は、3月15日までに5668人の発症が確認された。

 バウルー以外でデング熱による死者が確認されているのは、アララクアラ、サンジョアキン・ダ・バーラ(各4人)、サンジョゼ・ド・リオ・プレット(3人)だ。

 また、デング熱発症者数は、1位バウルー、2位アララクアラ(3245人)、3位サンジョゼ・ド・リオ・プレット(3166人)、4位アンドラジーニャ(1925人)などとなっている。

 バウルー市は、デング熱の症状がより深刻化した患者のための診療ポストの設置や、市内の公共医療施設の診療時間を午後11時まで延長して対応している。また、医療関係者を増員し、危険な症状が出ている患者の有無も毎日監視。並行して、蚊の繁殖予防を促す家庭訪問、殺虫スプレーの散布も行っている。