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《ブラジル》ルーラ元大統領の禁固から1年経過=国内各地で右派と左派がデモを行う

サンパウロ市パウリスタ大通りで発生した混乱の様子を報じた8日付地元紙

 【既報関連】ルーラ元大統領(労働者党・PT)が、収賄及び資金洗浄容疑で禁固12年1カ月の実刑を受け、服役を開始してからちょうど1年が経過した7日、ルーラ支持の左派と、反ルーラの右派が国内各地でデモを行った。サンパウロ市のパウリスタ大通りでは暴力行為も発生したと、8日付現地各紙が報じた。

 パウリスタ大通りのサンパウロ美術館(MASP)前では、右派がルーラ氏投獄1周年を祝うと共に、ルーラ氏の政敵でもあるボウソナロ大統領(社会自由党・PSL)を賞賛。元ラヴァ・ジャット作戦関連裁判担当判事で現法相のセルジオ・モロ氏も称えた。

 反ルーラデモは、リオやブラジリア、クリチーバなど、少なくとも13市で発生。参加者らは、「ラヴァ・ジャット作戦支持」「2審判決後の禁固開始支持」「モロ法相の犯罪防止法案支持」などを主張した。

 一方、サンパウロ市、リオ市、並びに北東地方各所で発生した左派によるデモは、「ルーラ氏釈放」(Lula Livre)、「現ボウソナロ政権攻撃」が主要テーマだった。

 サンパウロ市パウリスタ大通りでの右派のデモから900メートルほど離れた地点では、ルーラ氏を称え、「同氏は不当に拘束されている」と主張する左派もデモを行った。

 午後3時頃には10人ほどの左派が、右派の街宣車に近付き、ボウソナロ大統領を攻撃する言葉を叫び始めたため、両陣営のもみ合いが起きた。1組の男女が右派に攻撃されたところで軍警が両陣営の間に割って入り、2人を暴行者たちから引き離した。この様子を見ていた右派リーダーは、街宣車の上から「軍警万歳」と叫んだ。軍警は、右派陣営、左派陣営のデモに何人が参加したか、発表していない。

 右派はその後もデモを続け、最高裁、特にジウマール・メンデス判事を批判。軍政時代の政治犯への弾圧の象徴的存在である、カルロス・ウストラ元陸軍大佐を懐古、称えるシュプレヒコールも行った。

 他方、午後5時頃には左派のホームレス労働者運動(MTST)リーダーで、昨年、社会主義自由党(PSOL)から大統領選に立候補したギリェルメ・ボウロス氏が、サイクリスト広場で、ルーラ元大統領を擁護する演説を行った。

 ボウロス氏は、「ルーラがモロによって実刑判決を受けたおかげでボウソナロが選挙に勝ち、その後、モロが法務大臣に任命された。これが司法の欺瞞の証拠でないのなら、一体何だ? 来年は『ルーラ釈放』を叫ぶのではなく、ルーラと共に、ボウソナロ政権に大攻勢をかけようではないか」として、演説を締めくくった。

 STFは8日、「デモは憲法でも認められた権利であり、昨日、各地で発生したデモは、ブラジルに民主主義が確立していることの証左でもある」との声明を発表した。

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