皇室への関心

 本紙で記者研修を始めて約3週間になる平成9年生まれのコラム子。改元が迫り、皇室に関する記事を扱うが、実は私自身は皇室にあまり関心がない。
 中学1年生の時、東日本大震災が発生した。三重県に住んでいたので幸い被害はなかった。だが報道を目にし、いかに凄まじいものかを知った。その中で、天皇陛下が被災地を慰問される場面が印象に残った。それは「大変な状況下で天皇陛下にお会いして、気持ちは和らぐのか」と当時疑問に思ったからだ。
 恥ずかしながら皇室とはどのような役割、存在意義をもつのか理解できていなかった。今では、政治と離れて国民に寄り添うことで、災害時や政況が不安定な時も、国民の精神的支柱となり、国内が対立することなく日本人として心を一つに結束できると、うっすら理解できる。
 だが、本面記事にあるブラジル生まれの日系五世の宮﨑さんは、なんと天皇陛下御在位30年式典で祝辞を述べた。皇室を理解した上で尊敬の念をもっている。日本で生まれ育ったコラム子の方が、むしろ日本の象徴を理解していないと痛感。もっと関心を深めなければと記事を書きながら反省した。(大)