サンパウロ州スザノ市=17歳少年正式に収容へ=学校襲撃計画立案に関与?

 サンパウロ州スザノ市で3月13日に発生した州立校襲撃事件に関し、計画立案に参加した疑いで少年院に一時収容されていた17歳の少年に、正式な収容命令が出ていた事が明らかになったと8日付現地紙が報じた。
 学校襲撃事件は、17歳のG.T.M.と25歳のルイス・エンリケ・デ・カストロの2人が、38口径の銃や弓矢、小型の斧を持って校内に侵入して起こした。防犯カメラの映像には、銃乱射の場面や、撃たれた教師や逃げ惑う生徒に斧をふるう姿も残っている。
 G.T.M.は事件直前におじも襲っており、教師や生徒、おじ、彼ら2人の計10人が死亡。中・短期の入院が必要な負傷者も出た上、ショックが大き過ぎて復学が困難な生徒もいる。
 警察は事件後、事件の数日前にG.T.M.と共に射撃訓練場に赴いた17歳の少年を計画立案に参加した疑いで告発。少年は3月19日から、45日間の期限付で少年院に収容されていたが、今月3日に無期限収容に切り替えられた。
 この少年は襲撃そのものには参加していないが、ラウル・ブラジル校の元生徒で、別の学校での授業中、「同校で銃を乱射するのが夢」などと語っていたという。
 少年が学校襲撃計画を立てたのは14~5歳の頃とされ、実際の事件は少年が描いていたものと酷似していた。少年は事件直後、G.T.M.に「なんてこった。少年2人が学校で銃を乱射して自殺した」とのメッセージを送ったが、返事がなく、「T?」と再信後、送信を止めている。
 警察や検察は、携帯電話でのやり取りや、射撃訓練に行った事などは少年が関与していた証拠だというが、少年の弁護士は「携帯電話の送信記録は少年が無実である事を示す」と反論していた。
 同件では、4月10日にG.T.M.への銃売却仲介と銃弾売却の疑いでクリスチアノ・カルジアス・デ・ソウザ容疑者(通称カベーロ)が逮捕され、11日にはさらに2人の容疑者が一時逮捕された。内1人は証拠不十分で釈放されたが、ジェラウド・オリヴェイラ・ドス・サントス容疑者は今月2日に正式逮捕となった。
 今月6日には、カベーロに銃弾を売ったとされるマルシオ・ジェルマノ・マッソン容疑者(通称アレマン、33)も逮捕されている。