《サンパウロ市》電動キックボード使用規定を発表=歩道で禁止、ヘルメット着用義務も

規制によって安全性や利用頻度にどれほどの変化が出るかは未知数だ(Rovena Rosa/Agencia Brasil)

規制によって安全性や利用頻度にどれほどの変化が出るかは未知数だ(Rovena Rosa/Agencia Brasil)

 ブルーノ・コーヴァスサンパウロ市長(民主社会党・PSDB)は13日、市内で流行している、レンタルの電動キックボード(ポルトガル語ではpatinete)の使用に関する規定を発表したと、14日付現地各紙が報じている。
 電動キックボードのレンタルサービスは昨年から始まり、手軽な移動手段として人気が高まっていた。だが、使用規定が不明瞭で、事故も増えていた。
 今回の規定で重要な点は「ヘルメット着用義務」と、「歩道での使用禁止」だ。
 連邦政府は、時速6キロ以下なら歩道での使用も認めていたが、サンパウロ市の規定はそれより厳しく、使用できるのは自転車専用レーンと、速度制限が時速40キロまでの車道だけだ。電動キックボードは時速20キロまでしか出せないことも政府、サンパウロ市の規定で共通だ。
 電動キックボードの貸し出し地点は市内に複数箇所あり、利用者は携帯電話のアプリケーションなどを使って使用料を払い、ロックを解除する。使い終わったら、どこの停車地点に返却してもよい。 
 規定には15日間の周知期間が設けられており、その後は、サンパウロ市交通工学公社(CET)が100~2万レアルの罰金を徴収し始める。罰金を科せられるのはレンタル会社だ。その後、罰金を利用者から取るかどうかはレンタル会社の判断に任せられる。
 レンタル会社にはヘルメットを準備することや事故発生状況の報告が義務付けられたが、利用者にヘルメットを渡す方法などは未定だ。