《ブラジル》ネイマール=大混乱の末、故障で戦力外に=強姦訴えた女性のTV出演直後=親善試合で足を負傷し退場

5日のカタール戦でのネイマール(LucasFigeiredo/CBF)

5日のカタール戦でのネイマール(LucasFigeiredo/CBF)

 【既報関連】女性への暴行、強姦疑惑の中、ネイマールは5日、ブラジリアでの対カタール代表との親善試合の前半、捻挫で途中退場し、コパ・アメリカ開幕を前に代表から外された。この試合の直前には訴えた女性が実名と顔を公表してテレビ出演し、二人に何があったかをビデオで公表して騒然とさせていた。6日付現地紙が報じている。
 騒動の最中にネイマールが代表としてプレーすることに関して、国民の判断は大きく2分されていた。一方では「不謹慎な」という声が上がり、他方では「ネイマールはわなに掛けられた」とする同情論もあった。この日の試合の前には、ボルソナロ大統領が「私は彼を信じている」との声明も発表していた。
 親善試合の直前の19時45分、ネイマールを当初は強姦、現在は暴行と強姦罪で訴えているナジーラ・トリンダーデ・メンデス・デ・ソウザさんがSBT局のニュースに生出演し、真相を語った。
 それによると、ナジーラさんはインスタグラムを通じてネイマールと会話し、「飛行機代は負担するからパリに来い」と言われてパリに行き、5月15日に会っている。
 性交渉に関しては、「応じる気はあった」が、ナジーラさんが「コンドームなしでは困る」と言ったところ、ネイマールは何も言わず、彼女の体位を変えるとコンドームなしでの行為を強要したという。
 ナジーラさんは帰国後に診察を受け、暴行を受けた痕跡(青あざ)ありとの診断書も受け取っている。また、5日には、ネイマールから暴行を受けた翌日、再び彼と会ったときのビデオを公表した。ビデオには彼女がネイマールを殴打し、彼をなじる姿などが映っているが、「なぜそれが撮影されているのか」との疑念から、視聴者の中からは、「ナジーラさんの売名行為では」と疑問視する声も出ている。
 注目を集める中、ネイマールは21時30分からのカタール戦に出場した。だが、序盤からかねてから痛めていた右足を続けざまにタックルで狙われ、前半17分に受けたタックルでもんどりうって倒れた後、立ち上がれなくなり、スタッフに支えられながら、スタジアムを後にした。
 ネイマールのケガは捻挫と見られていたが、ブラジルサッカー連盟はその後、右足首の靭帯破裂と発表。それを理由に、14日から始まるコパ・アメリカの代表から外された。ネイマールが騒動の中で同杯を戦うことはなくなったが、倫理問題によるものでなく、故障欠場の扱いになった。