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ブラジル空軍=パイロットが大量のコカイン所持=スペイン当局に拘束される=大統領機を操縦していた可能性も=波紋は議会、最高裁にまで

G20が開かれる大阪に到着したボウソナロ大統領(Alan Santos/PR)

G20が開かれる大阪に到着したボウソナロ大統領(Alan Santos/PR)

 スペイン南部セビリアで、ブラジル空軍パイロットのマノエル・シウヴァ・ロドリゲス軍曹が25日に、39キログラムのコカインを所持していたとして逮捕されたと、26、27日付ブラジル紙・サイトが報じている。

 ロドリゲス軍曹は2015年から職務に当たっており、これまでに少なくとも29回の公式飛行を行っていた。スペイン警察によると、コカインは37の袋に分けて入れられていたという。
 同軍曹は、日本で行われているG20へのボウソナロ大統領の送迎を担当する21人のスタッフの1人で、大統領機の予備となる機体を操縦し、スペインに先乗りしていた。つまり、コカインが見つかった機は、ボウソナロ大統領を乗せ大阪に向かった機とは同一ではない。
 ボウソナロ大統領は26日午後5時半過ぎに、「(逮捕者は)私のチームと関係はないが、スペインで昨日(25日)起こったことは受け入れられない。私はブラジル空軍機内で麻薬が発見された事件の即座の調査と、責任者への厳罰を命じた。国家への礼を著しく欠いた行為は一切容認しない」とツイートした。
 ブラジル空軍警察が行う捜査の焦点は、「どうやって空軍機にコカインを持ち込み、輸送したのか」という点になる。
 関係者によると、今回の事件により、空軍機搭乗規定、大統領機搭乗規定が見直される可能性が高いという。現行規定では、搭乗者の所持品検査は機内で行われており、精度も頻度も欠いている。
 ボウソナロ大統領が不在のため、大統領職を代行中のアミウトン・モウロン副大統領は、「逮捕された軍曹は、ボウソナロ大統領が日本からブラジルに帰る便の運行スタッフの一員となる予定だった」と一度は語ったが、その後、「件の軍曹は補助スタッフの一員で、彼が大統領が搭乗する機に同乗する可能性は一切なかった」と前言を翻した。
 同副大統領はまた、金を受け取って麻薬を運ぶ人物を暗喩する、「(積荷を運ぶ)ラバ」という 言葉を使い、「軍曹は〃ラバ〃、それも、品質が保証されたラバだった」とも発言した。
 また、セルジオ・モロ法相も26日午後8時すぎに、「スペインで起きたブラジル軍人の逮捕は、名誉を重んじるブラジル空軍の例外的事象。事件はスペインとブラジルの当局によって捜査される。我々は犯罪を捜査し、責任者を処罰するために、いかなる努力も惜しまない」とツイートした。
 野党側は今回の事件を政権攻撃の好機として利用。「アウグスト・エレーノ大統領府安全保障室長は上院の憲政委員会(CCJ)で事件への所感を述べよ」との請求を出した。
 事件の反響は最高裁にも及び、セルソ・デ・メロ判事が、「(麻薬密輸などの)一般犯罪者が、法的特権を持つ公職者が利用する特殊な空間を利用することで、〃聖域〃ともいうべき環境を作り出している現状に危機感を抱く」との申し立てを行っている。

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