《サンパウロ州》ドリア知事がABCへのモノレール断念=代わりに高速バスで対処か

 サンパウロ州のジョアン・ドリア知事は3日、サンパウロ大都市圏のABC地区にモノレール線を建設する計画を諦め、代替案としてBRT(高速バス)を走らせると発表した。4日付現地紙が報じている。
 ABC地区へのモノレール線(モノレール線18号)建設計画は2009年に浮上。計画上では、サンパウロ市地下鉄2号線のタマンドゥアテイ駅からサンベルナルド・ド・カンポまでを結ぶ予定だった。
 サンパウロ州とコンソーシオVemABCとの官民合同プロジェクト(PPP)は2014年に契約が成立したが、建設計画は実行されないままでいた。
 ドリア知事によると、同線の建設経費が60億レアルと見積もられていることや土地接収の困難さから、現実性を考えて断念したという。
 同知事はモノレールに代わる案として、BRTの導入とパウリスタ都電(CPTM)の近代化を提案した。BRTなら、建設に必要な費用は最大6億8千万レアルで済み、1日に15万人から34万人と見られる同地域の需要に対応できると見ている。
 また、将来的に、ABC地区とサンパウロ市西部のラッパとを結ぶ、サンパウロ市地下鉄20号線を建設するための計画立案などを承認する意向も表明した。