「太鼓叩けば人種を超える」=小田さん、日本祭りに感激

気迫を込めて太鼓をたたく小田さん

 「鼓童」元メンバーで、演出・作曲まで手掛ける和太鼓奏者・小田洋介さん(39、和歌山出身)=兵庫県姫路在住=が県連日本祭り(5~7日)の3日間、会場内の特設舞台でワークショップを行った。
 ほぼ非日系人の初心者らが一度に25人ずつが舞台に乗って、小田さんがバチを振り下ろす所作を、見よう見まねでマネしながら叩いた。明るい小田さんのしゃべりにのせられて、15分ほど次々に新しいリズムに挑戦していった。

ワークショップ参加者と共に聴衆に礼をする小田さん(中央)

 小田さんは「とても反応が素直。こちらの予想以上に楽しんでくれるようで、やりがいがある」と手ごたえを感じている。ブラジルにくる直線は香港で指導していた。世界中で太鼓を教えて回る実感として「太鼓は人種を越えた世界共通の何かを呼び起こす。太鼓を一緒に叩いていると、人種や文化を越えて心と心が通じ合う部分がある」とコメントした。
 日本祭りについての感想を聞くと、「ものすごい規模の祭りなので驚いた。世界でも珍しい。この国でいかに日本人が愛されているかが分かる。先駆者たちの努力と苦労があるから、今このような祭りができるんだとありがたく思うと同時に、受け入れてくれたブラジルに感謝したい心境です」としみじみ語った。

聴衆も巻き込んでワークショップをする小田さん