眞子さまのお言葉=日本人ペルー移住120周年式典

ゲートボールを楽しむラ・ウニオン運動場協会の会員らに手を振られる眞子さま(ペルー新報提供)

 1899年に日本人790名が佐倉丸でペルーに到着してから、120年が経ち、ペルー日本人移住120周年という記念すべき年を迎えられましたことを、お慶び申し上げます。このような年に、日本が中南米諸国の中で初めて外交関係を樹立した国であり、南米で最初に日本人の組織的移住を受け入れて下さった国であるペルーに、ペルー共和国政府によるお招きにより訪れることができました。
 本日はここリマで、各地よりお集まりになった皆さまと共に本式典に出席し、日本人移住120周年をお祝いできますことを大変うれしく思います。また、今回の訪問に際し様々なご配慮をくださいました皆さまに、厚く御礼を申し上げます。
 先程日本人ペルー移住100周年記念碑に献花をしてまいりました。日本から移住された方々とその御子孫が互いに助け合いながら、数多くの困難を勤勉に誠実に乗り越えて生活を築き、ペルー社会にしっかり根を下ろしてこられたことを、これからも心にとどめてまいりたいと思います。
 また、ラ・ウニオン運動場協会、ラ・ウニオン校も訪問することができました。日系社会の団結を象徴するこれらの施設において、スポーツや日本語、日本文化の普及をはじめとする文化的、社会的活動を長年にわたって継続され、ペルーの日本に対する理解を深めることにも大きく寄与されてきたことがうかがわれ、喜ばしく思っております。
 ペルーの日系人は今や10万人におよぶともいわれ、あらゆる世代の方々が多様な分野で活躍しておられます。日本からの移住者を迎え入れてくださったペルーの皆さまに感謝いたしますとともに、移住者とその御子孫が「正直」「誠実」「勤勉」「責任感」といった価値観を受け継がれ、長年にわたる努力の積み重ねによってペルー社会に貢献し、信頼を得て両国の懸け橋となってこられたことに、心より敬意を表します。
 本年はペルー・日本交流年でもあります。これは若者を含む多くの人がお互いの国をより深く知り、日系の皆さまが歩んでこられた長い道のりに思いを馳せる機会ともなると思います。日系の皆さまによって築かれてきた歴史が、未来を担う世代にも大切に引き継がれていきますことを願っております。
 終わりに、ご列席の皆様のご健勝と日系社会及びペルーの繁栄、そして、日本とペルーの友好関係が一層深まりますことを願い、わたくしの挨拶といたします。ありがとうございました。
 ムチャス・グラシアス

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