リオ市=マレー地区で長身の銃25丁押収=麻薬8・5トンに手榴弾も=同州では史上最大の押収量

押収した武器などを前に作戦の成果を報告するリオ州知事ら(Fernando Frazão/Agencia Brasil)

 リオ市警とリオ軍警が18日、リオ市北部のマレー地区にある複合ファヴェーラ(スラム街)で犯罪組織一掃作戦を実施し、コカインその他の麻薬8・5トンと長身の銃25丁を含む火器30丁などを押収したと、18、19日付現地紙サイトが報じた。
 18日の一斉検挙で押収されたのは、火器30丁(小銃23丁、機関銃2丁、散弾銃2丁、短身の機関銃1丁、拳銃1丁、回転銃1丁)に大量の銃弾、手榴弾75個、コカイン8トン、大麻類(加工前の大麻や、ハシシ、スカンクといった大麻製品)500キロと報告された。
 18日には、パルケ・ウニアン区の麻薬密売を取り仕切るグループのナンバー2とされるアドリアノ・クルス・デ・オリヴェイラ(通称アドリアノ・ゴルジーニョ)と、密売者4人が逮捕された。また、警官との銃撃戦で密売者が1人死亡した。アドリアノ・ゴルジーニョは35年の刑を言い渡された後に逃亡していたが、今作戦で捕まった。
 マレー地区での犯罪組織一掃作戦は19日も続いており、ソーシャルネットワークによると、地区住民は朝から、激しい銃声を耳にしている。
 上空を旋回するヘリコプターからの映像では、小銃と通信用ラジオを手にした犯罪者らの姿と共に、銃を構えた犯罪者らの脇を小走りで駆け抜ける女性の姿などが認められる。

押収された武器の一部(Fernando Frazão/Agencia Brasil)

 ウイルソン・ヴィッツェル知事は18日の作戦が一区切りついた時点で記者会見を行い、これほど大量の火器や麻薬が押収されたのは、同州でも初めてだと語った。同知事はさらに、「軍警が既に武器庫と思しき場所に関する情報を得ていたのと警察犬の補助とで、大量の武器や麻薬を押収出来た。この結果に満足している」と発言した。
 同知事によると、18日に摘発された武器は、国際的な犯罪組織の資金援助を得て調達されたもので、同市のファヴェーラを隠れ蓑にしたテロリスト達が利用していたと断言した。
 同知事は、今回の作戦はマレー地区の車の盗難や積荷強盗を減らす事が目的とした上で、犯罪者への伝言も付け加えた。同知事の言葉は、以下のようなものだった。
 「犯罪者達に告ぐ。警察に抵抗するな。警官に抵抗すれば、捕まるか、死ぬかの二つに一つの道しか残っていない。我々には司法取引に応じる意思はないし、他者や社会、警官への敬意を持たない輩に対し、憐れみを示す事もない」
 今回の作戦には、武器・銃弾・爆発物特別署と積荷強盗窃盗署、特殊資金管理局、州軍警局が参加。ノヴァ・オランダ区での作戦には警察犬部隊と特別作戦部隊も加わった。