麻疹=サンパウロ州の患者は増加の一途=リオ州でも流行の懸念拡大

麻疹の予防接種は3種混合ワクチンの形で行われる(Marcelo Camargo/Agência Brasil)

 サンパウロ州保健局が7月30日、麻疹(はしか)の患者数が633人に増え、内484人はサンパウロ市在住の患者だと発表したと7月31日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
 7月17日現在の患者は484人だったから、患者数は2週間弱で149人増えた事になる。
 同州での予防接種キャンペーンはサンパウロ大都市圏内14市に拡大しており、15~29歳の青少年440万人が対象となっている。また、サンパウロ市では、6カ月以上1歳未満の子供も対象に加えられた。
 これを受け、サンパウロ大都市圏では、地下鉄や都電(CPTM)の駅、近隣市を結ぶバス(EMTU)のターミナルなどでも予防接種を実施中だ。
 1日付エスタード紙などによれば、サンパウロ市では、既に発表されていた大学や高校での接種計画に加え、公私立の保育所での集団接種を始める事も決まったという。
 近隣で麻疹患者発生が確認されたが、自分が予防接種を受けたかがわからないという人は、対象年齢以外でも予防接種を受けられる可能性があるので、保健所などで相談すると良い。
 他方、1日にはリオ州保健局が、麻疹流行への懸念を表明。保健所での予防接種強化を促すと共に、州内の空港や公共交通機関の駅、ターミナルなどで、麻疹の症状や予防接種の必要性などを記したパンフレットの配布を始めた。
 同州では昨年、1歳以上49歳未満の人への予防接種キャンペーンを実施し、実施率95%を達成しているが、サンパウロ州での感染拡大と、今年に入ってから13人の患者が確認されている事で、予防措置の強化を決めた。