リオ市=家屋倒壊で母子が生き埋めに=ミリシア支配下のクリシカで

倒壊した4階建ての家屋(12日付G1サイトの記事の一部)

 12日午前6時40分頃、リオ市西部クリシカで家屋が倒壊し、母親と子供が生き埋めになる事故が起きたと同日付現地紙サイトが報じた。
 倒壊した家屋は4階建てで、世帯主の男性が孫を保育所に連れて行くために仕事から戻ってきたと思ったら、大きな音と揺れが生じ、家が崩れたという。
 この事故で、男性の娘のライアネ・シウヴァ・マルチンスさん(21)と、その子供のニコラス・ドミンゴス・マルチンス君(3)が生き埋めになった。二人は保育所に行く準備をしていたという。
 ライアネさんは事故直後、携帯電話の通信ソフトで、「家が崩れて生き埋めになった。息子が叫んでいる。誰か救急車を呼んで」という音声メッセージを流し、助けを求めた。
 家の壁には大きな亀裂が入り、前面は大量の瓦礫に覆われたため、消防はある程度の瓦礫を取り除いた後、それ以上の崩壊を避けるために壁に支柱をあてがうと、後ろの家の壁に近い部分に穴を開けて、寝室にいたライアネさん、マットレスにいたニコラス君の順に助け出した。
 家屋損壊は周辺家屋も巻き込んだ。ライアネさん達の家の2軒先に住む男性は、「目覚めたら冷蔵庫が自分の上に倒れるばっかりになっていた。兄弟を起こして冷蔵庫をよけたが、隣の家からは「息子が! 助けて!」と叫ぶ声が聞こえた。隣人の息子はまもなく救出されたが、ライアネさんの救出には4時間弱、ニコラス君の救出には更に半時間を要した。
 クリシカはバーラ&ジャカレパグア区役所の管轄下にあり、オルランド・ダ・クリシカと呼ばれる男が率いるミリシアの支配下にある。倒壊家屋は川辺にあり、事故原因の調査も行われる。